JAXA | 宇宙情報センター SPACE INFORMATION CENTER

メニュー

メニュー

こども宇宙ニュース (2007-1-19) 「生きている」太陽

シェア

関連情報

※動画をご覧いただくには、Windows Medeia Player(無料)をインストールする必要があります。バナーをクリックすると、ダウンロードのページにとびます。

2006年9月23日に打ち上げられた、太陽観測衛星「ひので」は順調に観測を続け、私たち人類が見たことがないような太陽の姿を、次々に見せてくれています。「ひので」は異なる3種類の望遠鏡を使い、ダイナミックな太陽の活動や、これまでにない細かな構造まで、連続して観測しています。たとえば、下の画像は「ひので」が1週間にわたって太陽を連続で観測したものです。

「ひので」のエックス線望遠鏡で1週間、連続で観測した太陽です。温度の高いところが明るく(白く)見えるのですが、中央にひときわ明るく光っているところがありますね。ここは特に活動が活発な場所で、時々爆発が起こっているようです。
「ひので」のエックス線望遠鏡で1週間、連続で観測した太陽です。温度の高いところが明るく(白く)見えるのですが、中央にひときわ明るく光っているところがありますね。ここは特に活動が活発な場所で、時々爆発が起こっているようです。

太陽ではなぜ、爆発が起こるのでしょうか。上のムービーをよく見ると、白く光っている場所の周りに、うずのような輪が形を変えていくように見えます。この「輪」や「うず」は磁力線(じりょくせん)です。砂鉄(さてつ)に磁石を近づけたときにできる模様と同じようなもので、太陽の表面にも磁石のようにN極やS極がたくさんあって、磁力線がでているのです。この磁力線と太陽の爆発には関係があると考えられています。

活動の活発な場所を見てみましょう。筋のように見えるのが磁力線で、明るさや形をこくこくと変えていく様子がわかります。
活動の活発な場所を見てみましょう。筋のように見えるのが磁力線で、明るさや形をこくこくと変えていく様子がわかります。

次に、「ひので」の別の望遠鏡、可視光・磁場(かしこう・じば)望遠鏡の画像を見てみましょう。可視光・磁場望遠鏡は、これまでの太陽を観測する望遠鏡の中で最も細かいところまで見ることができます。そのため、太陽を調べる「顕微鏡」とも言われています。

可視光・磁場望遠鏡は、高度500kmの衛星軌道から地球上の50cmの大きさのものを見分けられるほど、細かいところを見分ける能力があります。さらに宇宙からは地上の大気を通さずに太陽を観測できるので、太陽の黒点より小さいものも観測できます。(地球の下の四角は、一番下の写真をとった範囲を示しています)
可視光・磁場望遠鏡は、高度500kmの衛星軌道から地球上の50cmの大きさのものを見分けられるほど、細かいところを見分ける能力があります。さらに宇宙からは地上の大気を通さずに太陽を観測できるので、太陽の黒点より小さいものも観測できます。(地球の下の四角は、一番下の写真をとった範囲を示しています)

その望遠鏡が世界で初めて観測に成功したのが、下のムービーです。黒点が太陽のふちにあるときにその周囲が明るく光って、物質が勢いよく吹き上げられています。まるで海の波しぶきのように。そして太陽表面全体もうねりながら、今まさに激しく活動している様子が伝わってきますね。

太陽のふちにある黒点から、物質がふきあげられている様子。太陽のふちから上の画像の端までは約2万km。地球を飲み込んでしまうほど高く火柱があがっています。
太陽のふちにある黒点から、物質がふきあげられている様子。太陽のふちから上の画像の端までは約2万km。地球を飲み込んでしまうほど高く火柱があがっています。

そして、「ひので」は太陽表面に見える、黒点より小さな構造も詳しく観測しています。下のムービーは、まるでぐつぐつと煮立ったおみそ汁のように見えませんか?内部のガスがわき上がったり沈んだりしているのです。

「粒状斑(りゅうじょうはん)」と言われ、ところどころに見える明るく輝く点には、黒点と同じように強い磁場が集まっています。
「粒状斑(りゅうじょうはん)」と言われ、ところどころに見える明るく輝く点には、黒点と同じように強い磁場が集まっています。

ひので」はこれからも、ひろく太陽全体から、そして顕微鏡をのぞくように太陽の小さな世界まで、世界初の画像を私たちに見せてくれることでしょう。