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ベピ・コロンボ

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関連情報

分類:月・惑星探査

水星表面探査機(MPO) ESA提供
水星表面探査機(MPO) ESA提供
水星磁気圏探査機(MMO) 京大生存圏研究所提供
水星磁気圏探査機(MMO) 京大生存圏研究所提供

名称:ベピ・コロンボ(BepiColombo)
小分類:水星探査
開発機関・会社:日本・宇宙航空研究開発機構JAXA) / 欧州宇宙機関ESA
運用機関・会社:日本・宇宙航空研究開発機構JAXA) / 欧州宇宙機関ESA
打ち上げ国名:欧州宇宙機関ESA
打ち上げ目標日(打ち上げ年月日):2013年8月予定
運用予定期間:2019年に水星周回軌道に入り、その後1年間観測が続けられる予定
打ち上げロケットソユーズ・フレガート2B
打ち上げ場所:ギアナ宇宙センター

日本の宇宙航空研究開発機構JAXA)と欧州宇宙機関ESA)が共同で計画中の水星探査計画です。水星太陽から最も近い惑星であり、灼熱環境と軌道投入に要する多大な燃料から周回探査は困難で、過去の探査は米国マリナー10号による3回の通過(1974~1975年)のみでした。このマリナー10号金星の重力を利用したスイングバイ航法により水星に接近する軌道を採りましたが、このアイデアを考え出したのがイタリアの著名な天体力学者ジウゼッペ・コロンボ博士でした。この水星探査計画の名称であるベピ・コロンボは、そのコロンボ博士の愛称にちなむものです。

2004年8月には、史上初めて水星の周回探査に臨むアメリカの水星探査メッセンジャーが打ち上げられており、2011年3月に水星周回軌道に入る予定です。そしてこのベピ・コロンボは、メッセンジャーに続いて水星の周回探査に臨みます。ベピ・コロンボ・ミッションでは、表面・内部の観測を行う水星表面探査機(MPO)と、磁場・磁気圏の観測を行う水星磁気圏探査機(MMO)という2機の周回探査機を用いて、水星の磁場、磁気圏、内部、表層を初めて多角的・総合的に観測し、惑星の磁場・磁気圏の普遍性と特異性、地球型惑星の起源と進化の謎に迫ります。 2013年8月の打ち上げ、2019年の水星周回軌道投入を目指し、研究・開発が進められています。

なお、メッセンジャーとベピ・コロンボはその任務がよく似ており、いわばライバル関係にあります。互いに競争しつつも協力し合うことにより、互いの成果を高めあうことが期待されています。

1.どんな形をして、どんな性能を持っているの?
ESAが担当する水星表面探査機(MPO)と、JAXAが担当する水星磁気圏探査機(MMO)という2機の周回探査機から構成されます。

ESAが担当する水星表面探査機(MPO)は、水星の表面地形、組成、内部構造、磁場の解明を目指します。質量約360kg。観測装置として、レーザー高度計や、様々な帯域用の撮像・分光器、粒子検出器が搭載される予定です。

JAXAが担当する水星磁気圏探査機(MMO)は、水星の磁場・磁気圏・大気・惑星間空間の解明を目指します。形状は直径180cm、高さ90cmの八角柱であり、質量は約220kg。観測装置として、磁場計測器(MGF)、プラズマ/粒子観測装置(MPPE)、プラズマ波動・電場観測装置(PWI)、水星大気分光撮像装置(MSASI)、水星ダスト計測器(MDM)が搭載される予定です。

2.どんな目的に使用されるの?
2機の周回機で水星を周回探査することにより、水星の磁場、磁気圏、内部、表層を初めて多角的・総合的に観測し、惑星の磁場・磁気圏の普遍性と特異性、地球型惑星の起源と進化の謎に迫ります。

水星太陽系内において太陽に最も近い領域で形成された惑星であり、巨大な中心核を持つなど、表層・内部ともに特異な惑星です。その表面や内部を分析することは、太陽系形成における地球型惑星の起源と進化の謎を解く手がかりとなるでしょう。

また、太陽系には水星金星地球火星という4つの岩石惑星が存在しますが、固有磁場は、そのうち地球水星のみに存在します。水星の磁場を観測し、地球のそれと比較することで、地球の磁場・磁気圏、および宇宙に存在する様々な磁気圏への理解が深まることが期待されています。

3.打ち上げ・飛行の順序はどうなっているの?
2機の探査機は、電気推進モジュール(SEPM)、化学推進モジュール(CPM)と一体に結合された状態で、フランス領ギアナのギアナ宇宙センターよりソユーズ2-1B/フレガートMにより打ち上げられ、一緒に水星に向けて旅をします。水星到達までの飛行はSEPMによる電気推進を用い、月をスイングバイすることにより惑星間空間に入った後、地球で1回、金星で2回、水星で2回のスイングバイを経て水星周回軌道に入るための軌道に乗ります。ここでSEPMを切り離した後、CPMによる化学推進によって一気に減速し、水星の周回軌道に入ります。水星磁気圏探査機(MMO)は比較的高高度、水星表面探査機(MPO)は比較的低高度から水星を観測するため、まずはMMOを切り離した後、もう一度CPMを噴射して軌道を下げ、MPOを切り離します。切り離し後は、1年間(水星年での4年間に相当)にわたって観測が続けられる予定です。

2013年8月の打ち上げ、2019年8月の水星周回軌道投入を目指し、研究・開発が進められています。