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褐色矮星

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軽すぎて恒星になれなかった天体

星の質量太陽の0.08倍以下の場合には、中心部の温度が十分に上がらず、普通の星の中心部で起きているような水素原子核からヘリウム原子核をつくる核融合反応が発生しません。比較的重い星は、水素原子核に中性子が1つ余分についた重水素という元素の核融合反応が発生します。ところが重水素はふつうの水素に比べて極端に量が少ないため、重水素の反応はすぐに終わってしまいます。誕生直後だけわずかに輝き、その後は余熱で光りながら徐々に冷えて暗くなっていくこのような天体を、褐色矮星と呼びます。

すばる望遠鏡が捉えた、太陽の0.04倍の重さを持つ褐色矮星。若い恒星と連星系をなしていますが、恒星の光を隠すコロナグラフという方法を使って暗い褐色矮星を写し出しています。 (c) 国立天文台、すばる望遠鏡
すばる望遠鏡が捉えた、太陽の0.04倍の重さを持つ褐色矮星。若い恒星と連星系をなしていますが、恒星の光を隠すコロナグラフという方法を使って暗い褐色矮星を写し出しています。 (c) 国立天文台、すばる望遠鏡

褐色矮星をめぐる謎

このように非常に軽い天体である褐色矮星がどのようにして生まれるのかは、まだはっきりとは分かっていません。原始星に特有のジェット構造が若い褐色矮星にあるかどうかを観測して調べたり、若い褐色矮星が見つかっている場所の近くにペアを作っていた原始星がないかを探したりするといった試みが続いています。また、どこまで軽い褐色矮星があるのか、あるいは褐色矮星は銀河全体でどれくらいの数あるのかなど、未解明の謎が数多く残っています。恒星のような核融合反応を起こさず暗いために褐色矮星の研究はなかなか進みませんでしたが、近年の望遠鏡の発展によって、これらの謎が解き明かされる日も遠くないかもしれません。