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国際宇宙ステーション建設開始

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国際宇宙ステーション(ISS)の建設は、NASAスペースシャトルと、ロシアのプロトンロケットソユーズロケットを使い、40数回のフライトで構成要素を運び、軌道上で組み立てられています。長期滞在クルーは、スペースシャトルとロシアのソユーズ宇宙船ISSに運ばれ帰還します。物資補給には、スペースシャトルとロシアのプログレス補給船、日本の宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)、欧州宇宙機関の欧州補給機(ATV)が使われています。

1998年11月、ISS組立て開始

1993年、ロシアを宇宙ステーション計画へ招請し、1994年にISS計画が誕生しました。1998年にロシア参加のISS計画に関する政府間協定を国会で承認し、批准されました。この結果、ISS計画は日本、アメリカ、ロシア、カナダ、欧州の15ヵ国のパートナーシップで進められることになりました。

ISSの最初の構成要素の基本機能モジュール(FGB)は、1998年11月20日(日本時間)、カザフスタン共和国にあるロシアのバイコヌール宇宙基地からプロトンロケットで打ち上げられました。ISSの組立初期に軌道上で必要となる宇宙機としての機能(軌道制御、姿勢制御、地上との通信、電力供給、熱制御等)をもつFGBは、ロシア語で日の出を意味する「ザリャー」という愛称がつけられました。

2000年10月12日(日本時間)には、ISS組み立てミッション3A(スペースシャトルミッションSTS-92)で若田光一宇宙飛行士ディスカバリー号でフライトし、日本人宇宙飛行士として初めてISS組み立てミッションに参加しました。若田飛行士はロボットアームを操作して、ISSに長期滞在クルーが滞在するための準備作業などを支援しました。

ISS宇宙飛行士の常時滞在開始(2000年11月)

2000年10月30日(日本時間)、第1次長期滞在が乗り組んだソユーズ宇宙船がバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、11月2日(日本時間)にISSにドッキングし、宇宙飛行士の常時滞在が始まりました。第1次長期滞在クルーはロシア人2人とアメリカ人1人の計3名で、ISSに4ヵ月間半滞在しました。居住モジュール「ズヴェズダ」のシステムの起動や整備を行い、ISS宇宙飛行士が長期間にわたって生活するための環境を整えました。

2001年3月8日(日本時間)には、ISS組み立てミッション5A.1(スペースシャトルミッションSTS-102)でディスカバリー号が打ち上げられました。実験装置を搭載したラックをISSに搬入し、ISSで本格的な実験が始まりました。また、第2次長期滞在クルー3名もフライトし、長期滞在クルーの交代が行われました。

スペースシャトルコロンビア号の事故(2003年2月)で、ISS組立てが大幅に遅延

2003年2月1日(日本時間)、スペースシャトルコロンビア号が科学実験ミッション(STS-107)を終えて地球に帰還する際、大気圏内で空中分解し乗員7名が死亡しました。この事故でスペースシャトルの飛行が一時中断し、ISS建設ミッションも中断しました。スペースシャトルによる物資補給や宇宙飛行士のフライトが行われなかった約2年半の間、物資の補給にはロシアのプログレス補給船に、宇宙飛行士のフライトにはロシアのソユーズ宇宙船に頼ることになり、2003年4月の第7次から第12次までの長期滞在クルーは2名体制でした。

STS-114でシャトルフライト再開(2005年7月)

2005年7月26日(日本時間)、ISS組み立てミッションLF1(スペースシャトルミッションSTS-114)でスペースシャトルディスカバリー号が打ち上げられ、コロンビア号事故で中断していたスペースシャトルの飛行が再開しました。このミッション野口聡一宇宙飛行士が初飛行し、スペースシャトルの安全対策の確認や、船外活動ISSの実験装置の取り付けや整備作業を担当しました。

2006年7月5日(日本時間)に打ち上げられたISS組み立てミッションULF1.1(スペースシャトルミッションSTS-121)でトーマス・ライター宇宙飛行士がフライトし、ISSの長期滞在クルーは3人体制に戻りました。2009年5月末の第20次長期滞在クルーからは、6名体制になりました。

STS-115ISS組立て再開(2006年12月)

2度のスペースシャトルの飛行再開フライトを終え、2006年9月10日(日本時間)のISS組み立てミッション12A(スペースシャトルミッションSTS-115)でアトランティス号が打ち上げられ、4年ぶりに本格的なISSの組み立て作業が再開しました。

ESAコロンバス打ち上げ(2008年2月)

2008年2月8日(日本時間)、ISS組み立てミッション1E(スペースシャトルミッションSTS-122)で、欧州実験棟「コロンバス」がスペースシャトルアトランティス号で打ち上げら、ISSに取り付けられました。「コロンバス」はESA(欧州宇宙機関)が開発した有人宇宙施設です。

ESAの物資輸送船ATV1打ち上げ(2008年3月)

2008年3月9日(日本時間)、欧州補給機(ATV)初号機「ジュール・ヴェルヌ」が、アリアン5ロケットによってギアナ・クールー宇宙基地から打ち上げられました。ATVはESAが開発した無人の物資輸送船で、ISSに生活物資などを運搬しました。ISSからは廃棄物を積み込み、大気圏に突入して投棄されました。

きぼう船内保管庫打ち上げ(2008年3月)

2008年3月11日(日本時間)、ISS組み立てミッション1J/A(スペースシャトルミッションSTS-123)で「きぼう」日本実験棟の船内保管室がスペースシャトルエンデバー号ISSに運ばれました。3回に分けて打ち上げられる「きぼう」の打ち上げの第1便で、土井隆雄宇宙飛行士がフライトし、「きぼう」の船内保管室をISSへ取り付ける作業を担当しました。

きぼう船内実験室・ロボットアーム打ち上げ(2008年6月)

2008年6月1日(日本時間)、ISS組み立てミッション1J(スペースシャトルミッションSTS-124)で、「きぼう」日本実験棟の船内実験室と「きぼう」のロボットアームが、スペースシャトルディスカバリー号ISSに打ち上げられました。「きぼう」日本実験棟の打ち上げ第2便のこのミッションでは星出彰彦宇宙飛行士が初飛行し、「きぼう」の船内実験室とロボットアームをISSに取り付け、船内保管室を船内実験室の天頂部に移設しました。「きぼう」日本実験の中心部が完成し、「きぼう」での実験が始まりました。

若田宇宙飛行士ISS長期滞在開始(2009年3月)

2009年3月16日(日本時間)、ISS組み立てミッション15A(スペースシャトルミッションSTS-119)でスペースシャトルディスカバリー号に搭乗した若田光一宇宙飛行士が、日本人宇宙飛行士として初めての長期滞在クルーとしてISSにフライトしました。若田宇宙飛行士は、第18次/19次/20次長期滞在クルーのフライトエンジニアとして約4ヵ月間ISSに滞在し、「きぼう」日本実験棟での実験作業などを担当し、ISS組み立てミッション2J/A(スペースシャトルミッションSTS-127)で2009年7月31日(日本時間)に帰還しました。

きぼう船外実験プラットフォーム、船外パレット打ち上げ(2009年7月)

2009年7月16日(日本時間)、ISS組み立てミッション2J/A(スペースシャトルミッションSTS-127)で「きぼう」日本実験棟の船外実験プラットフォームと実験装置が搭載された船外パレットが、スペースシャトルエンデバー号ISSに輸送されました。長期滞在クルーとしてISSに滞在中の若田宇宙飛行士がロボットアームを操作して取り付け作業を行い、「きぼう」日本実験棟が完成しました。

こうのとり1号機打ち上げ(2009年9月)

2009年9月11日(日本時間)、種子島宇宙センターから「こうのとり」1号機(HTV‐1)がH‐IIBロケット試験機1号機で打ち上げられました。「こうのとり」は日本が初めて開発した本格的な宇宙輸送機で、ISSに生活物資や実験機器などを輸送しています。物資を運び出した後は、廃棄物を搭載し、大気圏に突入して投棄されました。

野口宇宙飛行士ISS長期滞在開始

2009年12月21日(日本時間)、ISS組み立てミッション21Sで野口聡一宇宙飛行士が日本人宇宙飛行士として初めて、ロシアのソユーズTMA-17宇宙船でISSに飛行しました。野口宇宙飛行士は第22次/第23次長期滞在クルーのフライトエンジニアで、日本人2人目となる長期滞在クルーです。ISSに約5ヵ月半滞在し、ISSの運用・維持管理、完成間近となったISSの組立てに関わる作業を行い、2010年6月2日(日本時間)にソユーズTMA-18宇宙船で帰還しました。

国内支持獲得のため、商業化の方針を打ち出す

NASAはゴールディン長官時代に、船内の実験装置の30%を民間ユーザーに貸し出す"商業化"の方針を打ち出し、利用料金を設定しましたが、商業化はほとんど実を結んでいません。

JAXAの有償利用制度

きぼう」の実験施設の利用を促進し、利用者の多様化・拡大を図ることを目指して、有償で「きぼう」の実験施設を利用することができるようになりました。「きぼう」船内実験室や船内保管室を使い、ISSに滞在する宇宙飛行士が作業し、地上とISS間の物資輸送サービスなどが利用することができます。宇宙飛行士の作業料は1時間あたり500万円、物資輸送は打ち上げには1kgあたり300万円、回収に1kgあたり500万円の費用がかかります。

この制度を活用して、日本の企業も「きぼう」日本実験棟を利用し、さまざまな商業活動を実施しています。

2008年6月に初めての有償利用事業として、第17次長期滞在クルーの宇宙飛行士によって、「きぼう」の船内実験室で株式会社ロッテのキシリトールガムのプロモーション撮影が行われました。2009年4月には、日本人宇宙飛行士が初めて有償利用事業を担当し、長期滞在中の若田光一宇宙飛行士がオリンパス株式会社のデジタル一眼レフカメラを使い、「きぼう」の船内実験室の窓から地球を撮影しました。

これまでに、花の種子を打ち上げ・回収して教育や文化事業に活用する事業などが実施されています。

ISS運用を2020年まで延長することをHOAで合意

2010年3月に、ISS計画に参加している、カナダ・欧州・日本・ロシア・米国の各宇宙機関長による宇宙機関長会議(Heads of Agency; HOA)が東京で開催され、ISSの運用を2020年まで継続することに合意しました。また、軌道を周回している国際宇宙ステーションのモジュールを、2028年まで運用するための検討も行っていることが発表されました。

米国は、ISSをNational Labと位置付け

2005年、アメリカ議会はISSのアメリカ区画をNational Lab(国家の実験室)と位置づけ、アメリカのもつISSの利用枠と利用場所を、NASA以外のアメリカ政府機関や企業、大学等に解放しました。民間企業などが有償でISSの実験施設を利用することで、民間からISSへの資金導入を積極的に進めています。以来、ライフサイエンスや微小重力科学(材料、物質科学など)の研究活動をNational Labが実施し、NASAは有人技術開発や探査などに重点を置いて活動しています。

2011年、オバマ政権の新宇宙政策で、National Labに対する支援を強化し、これまで参加機関側が負担していたISSへ輸送経費をNASAが負担することとしました。広く研究機関や企業と協力して、ISSの利用促進を進め、宇宙探査と経済発展の新たな道を開いています。

欧州は、ISS利用でESAとEUが連携することを決定

ESA(欧州宇宙機関)は、フランスを中心とするメンバー国が、重要と判断する独自の宇宙活動を行い、参加国の政治活動から独立した機関として国際宇宙ステーション計画にも参画してきました。近年、さらなる発展を目指してEU(欧州連合)との連携を深め、2007年には「欧州宇宙決議」を採択し、ESAとEUの関係を強化しました。

政治活動から独自の路線をたどってきたESAはEUと連携を深め、新しい欧州の宇宙政策が進められています。

日本はISS運用を2016年以降も運用する方針を決定

2010年8月に開催された宇宙開発戦略本部の会合において、2020年までのISS計画延長というアメリカからの提案に対して、日本が2016年以降もISS計画に参画していく基本方針を決定しました。