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宇宙背景放射

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ビッグバン宇宙理論を支える絶対温度3度Kのマイクロ波

1965年、アメリカのベル電話研究所の電波科学者ペンジャスとウィルソンは、宇宙のあらゆる方向からやってくるマイクロ波の電波雑音をとらえました。これが宇宙背景放射で、波長1ミリメートルあたりがもっとも強く、そのスペクトルは絶対温度3℃(3K)、つまり-270℃の黒体放射でした。その後、この放射は非常に高い精度で一様、かつ等方的で、とびぬけて大きいエネルギーを持つことがわかりました。このことは、とても密度が高く熱いものだった昔の宇宙がその膨張につれて温度が下がり、3Kまで冷えたと解釈できることから、ビッグバン宇宙論を支持する論拠となっています。

探査機コービーが温度のゆらぎを発見

1989年11月、NASA(アメリカ航空宇宙局)は宇宙背景放射電波望遠鏡で正しく測定するために探査機コービー(COBE)を打ち上げました。1992年4月に公表された観測結果によると、背景放射の絶対温度は2.735Kであり、黒体放射からのずれは1/1,000以下であることが明らかになりました。また、コービーは背景放射の異方性(空間的ゆらぎ)の測定を行い、10度離れた方向からの強度差は、温度に換算して1/10万の違い(ゆらぎ)であることを発見しています。

約150億年の移動で光の温度は3,000Kから2.735Kに

前述のように、ビッグバン直後の宇宙は非常に高温でしたが、宇宙の急激な膨張で温度が下がりました。その温度が3,000Kになった時点で、それまで高温のために伝播できなかった光子があらゆる方向に伝播できるようになったと考えられています。つまり、この時期に放出され、約150億年かけて到達した光を、私たちは現在観測しているわけです。3,000Kあった温度は、光の移動の間に2.735Kまで下がったと計算されています。