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こども宇宙ニュース (2006-07-14) 星が生まれるところを見よう

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あかり」は赤外線(せきがいせん)を使って、宇宙を観測する天文衛星です。2006年2月22日に日本のM-Vロケットで鹿児島県から打ち上げられ、現在は地球の周りを回りながら、宇宙の星や銀河などの天体を調べています。

打ち上げ前の「あかり」。衛星の高さは約3.7m、質量は952kgです。望遠鏡や観測装置はマイナス267度という、とても冷たい温度に冷やされています。遠い宇宙からくるかすかな赤外線を観測するには、望遠鏡自身が出す赤外線がじゃまになるからです。
打ち上げ前の「あかり」。衛星の高さは約3.7m、質量は952kgです。望遠鏡や観測装置はマイナス267度という、とても冷たい温度に冷やされています。遠い宇宙からくるかすかな赤外線を観測するには、望遠鏡自身が出す赤外線がじゃまになるからです。
地球の周りを飛行しながら観測する「あかり」の想像図。銀河や星からやってくる赤外線は、地球の大気を通り抜けられず、地上ではなかなか観測できません。だから宇宙で観測します。
地球の周りを飛行しながら観測する「あかり」の想像図。銀河や星からやってくる赤外線は、地球の大気を通り抜けられず、地上ではなかなか観測できません。だから宇宙で観測します。

赤外線とはなんでしょうか? 実は私たちの体からも赤外線が出ています。目には見えませんが、光の仲間です。光には「波」の性質があって、波の山と山の間の長さ・波長(はちょう)で呼び方が変わります。私達の目に見える光・可視光(かしこう)の波長は0.5μm(マイクロメートル、1,000分の1mm)前後ですが、赤外線は可視光より少し波長が長い光です。赤外線で世界を見ると、可視光とは違う世界が見えてきます。

二つの缶コーヒーを持っている男の人を可視光で見たのが左、赤外線で見たのが右の写真。左の写真では二つの缶コーヒーは同じに見えますが、右の写真では、左の缶コーヒー(ホット)は白く、右の缶コーヒー(アイス)は黒く見えます。つまり温度の違いなどの情報がわかります。
二つの缶コーヒーを持っている男の人を可視光で見たのが左、赤外線で見たのが右の写真。左の写真では二つの缶コーヒーは同じに見えますが、右の写真では、左の缶コーヒー(ホット)は白く、右の缶コーヒー(アイス)は黒く見えます。つまり温度の違いなどの情報がわかります。

では赤外線で宇宙を見ると、何がわかるでしょうか。赤外線は、自分で光り輝く星よりも温度の低い天体や、遠くの天体を調べるのが得意です。たとえば星になる前にガスやちりが集まって輝きだしていく様子などの観測が期待されています。下の写真は私達の銀河系から1,200万光年離れたところにある、うずまき銀河M81」です。可視光ではチリに隠れて見えない星たちや、星の原料になるガス雲の様子が見えてきます。

「あかり」の赤外線カメラがとらえた「M81」銀河。左上の数字は波長の長さ。3~4μmの画像では星の分布がチリにさえぎられずに見えています。15、24μmの画像では、うずまきの腕に沿って、星が作られる場所が広がっていることがわかります。
「あかり」の赤外線カメラがとらえた「M81」銀河。左上の数字は波長の長さ。3~4μmの画像では星の分布がチリにさえぎられずに見えています。15、24μmの画像では、うずまきの腕に沿って、星が作られる場所が広がっていることがわかります。

あかり」はこれから宇宙全体の赤外線を出している天体を調べます。宇宙の始まりの頃に生まれたばかりの銀河など、1,000万個の銀河が観測できると予想されています。また、星ができるようす、星の周りで太陽系のような惑星系が生まれる様子も明らかにしてくれるでしょう。