月は私たちにとって身近な天体です。お月見を楽しみ、「竹取物語」などたくさんの物語や音楽のテーマにもなっています。1950年代後半からはアメリカと旧ソ連が月に次々と探査機を送り、1969年にはアポロ宇宙船で人類が初めて月に着陸しました。でも、月にはまだまだわからないことがたくさんあります。

左は、NASAの探査機が宇宙から撮影した地球と月。月は地球から約38.4万km離れていて、地球の周りを27.3日で回っています。右はアポロ宇宙船から撮影した月です。
「月がどうやってできたか」もなぞの一つです。様々な説が考えられてきましたが、現在、もっとも有力なのは、誕生直後の地球に火星ぐらいの天体がぶつかり、飛び散った物質が集まって月ができたという説です。この説が正しいかどうかは、もっと詳しく月を調べないとわかりません。そこで日本は月に探査衛星「SELENE(セレーネ)」を送ります。

2007年度に打ち上げる予定の月探査機「セレーネ」。月の上空100kmを回る主衛星と小さい二つの衛星から成り立っています。主衛星は大型自動車ほどの大きさで、太陽電池を広げると畳13枚分になります。
「セレーネ」は15の観測装置を積んで、月全体にわたってどんな物質でできているのか、地形や表面の構造はどうなっているか、月の表側と裏側の重力の違いなどを徹底的に調べます。またハイビジョンカメラで、月から見た地球の映像を撮影し、鮮明な映像を送ってくれる予定です。

月から見た地球。満ち欠けする地球や、日の出のように月の地平線から昇ってくる地球の映像を、セレーネのハイビジョンカメラが撮影する予定です。
「セレーネ」が調べる月のデータは、これから人間が月に着陸して月面基地を作るためにも重要です。2020年ごろ、世界各国が月にふたたび人間を送り、月面基地を作る計画をたてています。そのために日本のセレーネだけでなく、アメリカや中国、インドの探査機が2007年から次々と月に向かいます。いつか、月に住む時代がきっとやってくるでしょう。

日本が考える月面基地。日本の得意なロボット技術を生かして建設します。

