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こども宇宙ニュース (2007-09-03) インターネットは宇宙経由で。超高速インターネット衛星WINDS

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メールを交換したり、調べものをしたり、買い物をしたり。インターネットは私たちの毎日の暮らしの中で欠かせないものになり、当たり前のように常に「使えるもの」と感じているのではないでしょうか。
でも、たとえば地震が起こって地上の中継設備などが壊れると、その通信機能は使えなくなります。災害時は災害の状況を把握したり、被災者の安否を確認したりなど、もっとも情報が必要なときです。そんなとき、宇宙の人工衛星を使った通信なら、地上の災害でネットワークが破壊されることなく、通信をすることができます。
それが超高速インターネット衛星「WINDS(ウィンズ)」です。

WINDS」の特徴は、「いつでも」、「どこでも」、「だれでも」、インターネットを使って必要な情報を得られることです。実は、日本の中でも離島や山間部、そしてアジアの国々の中には、まだインターネットを十分に使える環境にない場所がかなりあるのです。
「情報を得る人」と、「情報を得られない人」の差は、このインターネット環境の違いでますます広がることが、心配されています。
WINDS」は高度約3万6千kmの宇宙から電波を送受信し、地理的な条件に関係なく、地球上の約三分の一という広い範囲をカバーすることができるのです。

高速インターネット衛星「WINDS」。大きさは2m×3m×8m。太陽電池を広げると約22mにもなります。丸い2つのアンテナは日本向けと東南アジア向け。そのほかにアジア・太平洋の広い地域と通信するアンテナがあります。
高速インターネット衛星「WINDS」。大きさは2m×3m×8m。太陽電池を広げると約22mにもなります。丸い2つのアンテナは日本向けと東南アジア向け。そのほかにアジア・太平洋の広い地域と通信するアンテナがあります。

それだけではありません。「WINDS」の特徴は超高速インターネットが可能であることです。地上でも光ファイバーなどの普及で、音楽や映像などの大きなデータを早く送受信することができるようになりました。「WINDS」は最大1.2ギガビット(ADSL:一般家庭で電話回線を使って行う高速データ通信の約50回線分)もの超高速の通信の実現を目ざしているのです。

アンテナをとりつけて(左)、JAXAつくば宇宙センターの電波試験棟で宇宙と地上で電波を送受信するリハーサルを行っているところ。
アンテナをとりつけて(左)、JAXAつくば宇宙センターの電波試験棟で宇宙と地上で電波を送受信するリハーサルを行っているところ。

具体的には、一般家庭のCSアンテナとほぼ同じ直径約45cmのアンテナを設置すれば、最大155メガビットの受信と6メガビットの送信ができます。これまでの衛星で同じぐらいの情報のやりとりをしようと思えば、直径2.4mもの大きなアンテナが必要だというから、画期的です。
WINDSは、このデータ通信の機能を生かして、医師の少ない場所と病院を結んだ遠隔医療や、アジア地域の学校を結んだ教育への利用が期待されています。打ち上げは2007年度冬の予定で、開発は着々と進められています。

2007年6月26日、つくば宇宙センターで公開されたWINDS。高さ8mの衛星は大きく、取材する記者達が小さく見えます。
2007年6月26日、つくば宇宙センターで公開されたWINDS。高さ8mの衛星は大きく、取材する記者達が小さく見えます。