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こども宇宙ニュース(2008-10-21)地球温暖化を宇宙から監視-「いぶき」

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ここ数十年で二酸化炭素やメタンガスなどの「温室効果(おんしつこうか)ガス」が急激に増え、地球の平均気温や平均海面が上昇しています。地球の温暖化(おんだんか)がこのまま進むと、みなさんやみなさんの子供たちが大人になるころ、地球の気温はさらに上昇し、異常気象が起きる可能性があります。そうなれば地球上の生物に様々な影響が起こることが予測されます。
温暖化を防止するにはどうしたらいいでしょう。まず、地球全体の温室効果ガスの状況を、正確に知る必要があります。そこで活躍が期待されるのが、日本の温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」です。

地球上空666kmを飛行する「いぶき」のイメージ図。2008年度にH-IIAロケットで打ち上げられる予定です。
地球上空666kmを飛行する「いぶき」のイメージ図。2008年度にH-IIAロケットで打ち上げられる予定です。

いぶき」は何を調べるのでしょうか。温暖化の原因となる温室効果ガスの中で、6割を占めるのが二酸化炭素、2割を占めるのがメタンガスです。この2種類の温室効果ガスについて、地球全体の濃度分布と、変化を詳しく調べます。
現在、世界の温室効果ガスの観測地点は約260ヵ所です。その観測地点はアメリカとヨーロッパ、日本に集中しており、他の地点はとても少なくなっています。また観測も月に1回程度です。一方、「いぶき」の観測地点は約5万6千ヵ所。地球全体にわたっており、3日ごとに最新データを入手できます。
いぶき」は球全体を同じ観測機器を使って詳しく調べるため、そのデータはどこの国や地域の温室効果ガスの排出量が増えたか減ったかを知るための、「共通のものさし」として公平に使うことができるのです。

※画像をクリックすると、拡大図がご覧いただけます。

現在の地上観測地点:約260点
現在の地上観測地点:約260点


「いぶき」の観測地点:56,000点
「いぶき」の観測地点:56,000点

温室効果ガスの変化は非常にわずかなものです。たとえば人間の体で言えば、髪の毛1本が抜けたかどうかの変化を見極めるようなものだそうです。このように「いぶき」は世界最高の性能を持っている人工衛星なのです。さらに、「いぶき」が得たデータは世界の科学者たちに無償で配布する予定で、温暖化防止のために役立ててもらおうと計画しています。

2007年1月30日にJAXAつくば宇宙センターで公開された「いぶき」の試験機。
2007年1月30日にJAXAつくば宇宙センターで公開された「いぶき」の試験機。