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こども宇宙ニュース (2010-03-11)水星探査機ベピ・コロンボ

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水星は、太陽系の惑星の中で一番太陽の近くにある惑星です。太陽に近いのだから、一番初めにできたと思うかもしれませんが、太陽系の中で最後にできた惑星だと考えられています。

水星は、私たちにとってナゾの多い惑星です。灼熱(しゃくねつ)の環境であることと、水星まで探査機を飛ばすことが難しいことから、水星の本格的な探査は困難だったのです。

1974年~1975年にアメリカのマリナ―10号が水星の近くを3回通過して観測しましたが、その発見は驚くべきものでした。水星には磁石のように磁場(じば)があったのです。水星地球の半分くらいしかない小さな惑星で、小さな惑星は磁場を持たないと思われていました。地球と似た惑星である火星にも金星にも磁場がないのに、なぜ水星に磁場があるのでしょうか。その原因は水星の内部にあると考えられています。

水星の表面のこともまだよくわかっていません。マリナ―10号の観測で、写真を撮影した場所は約45%です。水星表面の地形や、どんな鉱物があるか全体を調べる必要があります。そこで水星に探査機を飛ばして調べる計画があります。日本とヨーロッパが共同で計画中の水星探査ミッションベピ・コロンボ」です。

NASAの水星探査機メッセンジャーが2004年に打ち上げられました。水星の北半球の詳しい観測が期待されています。写真はメッセンジャーが2009年に撮影した水星。 (NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Carnegie Institution of Washington)
NASAの水星探査機メッセンジャーが2004年に打ち上げられました。水星の北半球の詳しい観測が期待されています。写真はメッセンジャーが2009年に撮影した水星。 (NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Carnegie Institution of Washington)

ベピ・コロンボは2つの探査機で水星の謎に迫ります。表面・内部の観測を行う「水星表面探査機(MPO)」と、磁場の観測を行う「水星磁気圏(じきけん)探査機(MMO)」)です。
日本は得意分野である磁場の観測を行うMMO探査機を、ヨーロッパがMPO探査機を担当します。二つの探査機は協力しながら約1年間の観測を行う予定です。
水星太陽に近い時、地球の11倍もの光の強さになります。探査機は何層にも重ねた断熱材を使って、なるべく熱が伝わらないように工夫します。また探査機の側面を鏡でおおって太陽光を反射させます。一方、水星の光の当たらない夜側はマイナス180度まで温度が下がります。この温度差に耐えるような探査機の開発は難しく、チャレンジングです。
打ち上げは2014年を目指しており、6年かけて水星に到着する予定です。

ベピ・コロンボは2つの探査機で観測を行います。日本は磁気圏を調べる探査機MMOを開発しています。水星磁気圏探査機 (MMO)(提供:京都大学生存圏研究所・水星画像提供:NASA/JPL)水星へ向かって飛行中のMPOとMMO(提供:ESA)
ベピ・コロンボは2つの探査機で観測を行います。日本は磁気圏を調べる探査機MMOを開発しています。水星磁気圏探査機 (MMO)(提供:京都大学生存圏研究所・水星画像提供:NASA/JPL)水星へ向かって飛行中のMPOとMMO(提供:ESA)