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こども宇宙ニュース (2013-10-15) イプシロンロケット打ち上げ成功!

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2013年9月14日午後2時、鹿児島県の大隅半島にある内之浦宇宙空間観測所から、新型ロケット「イプシロン」が打ち上げられました。この観測所からロケットが打ち上げられるのは7年ぶり。日本中から多くの観光客が集まり、発射の瞬間に歓声を上げました。ロケットは打ち上げ後も正常に飛行を続け、打ち上げ約1時間後に、惑星を観測する衛星「ひさき」を分離することに成功しました。

イプシロンロケット試験機打ち上げの瞬間。全長24メートル、質量91トン。
イプシロンロケット試験機打ち上げの瞬間。全長24メートル、質量91トン。

日本には種子島宇宙センターから打ち上げられるH-IIAロケットや、より大型のH-IIBロケットがあります。それらのロケットとイプシロンロケットは何が違うのでしょうか?

まず燃料が違います。H-IIロケットシリーズは液体の燃料を使っていますがイプシロンロケットは固体燃料を使います。固体燃料は液体燃料に比べて、準備や扱いが簡単です。また打ち上げる衛星の重さも違います。イプシロンロケットH-IIAロケットより小型の衛星を担当します。地球のまわりの低い軌道に1.2トンの衛星を打ち上げます。

さらにイプシロンロケットは「ロケットの新しい世界を切り開くロケット」です。何が新しいのでしょうか?イプシロンロケットは一言で言えば「頭がいいロケット」です。ロケットに搭載された人工知能「ROSE(ローズ)」が自分の状態を調べます。例えば発射前の約70秒間で300もの項目に異常がないかを自動点検します。人の手間がからないことから今回、打ち上げ時に管制室にいたのはたったの8人です。簡単に効率的にロケットを発射できることで打ち上げる価格も下げられる。しかも高性能。これが「新しい」のです。

ただし、新しく革新的な技術を生み出そうとするときはトラブルがつきものです。イプシロンロケットは2回打ち上げが延期されました。1回目は地上設備の配線ミス。2回目は地上設備とロケットの間のデータのやりとりに0.07秒のズレがあったため、ロケットは正常でしたが、地上のコンピューターが異常と判断したことが原因でした。これらのトラブルを乗り越え、イプシロンロケット試験機は完璧な成功をおさめたのです。

発射時のイプシロン管制室。数台のパソコンと少人数でロケットを打ち上げます。
発射時のイプシロン管制室。数台のパソコンと少人数でロケットを打ち上げます。

世界の人工衛星は大型化と小型化の2つの方向に進んでいます。イプシロンロケットはこれから新興国を中心に打ち上げが増えると予測される小型の人工衛星の打ち上げに活躍することが、期待されています。