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キュリオシティ

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分類:惑星探査

画像提供:NASA/JPL-Caltech
画像提供:NASA/JPL-Caltech

名称:マーズ・サイエンス・ラボラトリー「キュリオシティ」/Mars Science Laboratory(MSL)Curiosity
小分類:火星探査
開発機関・会社:アメリカ航空宇宙局NASA)、ジェット推進研究所(JPL)
運用機関・会社:アメリカ航空宇宙局NASA)、ジェット推進研究所(JPL)
打ち上げ年月日:2011年11月26日
打ち上げ国名・機関:アメリカ合衆国
打ち上げロケットアトラスV
打ち上げ場所:ケープカナベラル空軍基地

マーズ・サイエンス・ラボラトリーは、NASA火星探査計画のひとつであり、火星探査史上、最大かつ最高性能の無人探査ローバーを火星地表に送り込むミッションです。探査ローバーの愛称「キュリオシティ」は、好奇心という意味です。

生命のもととなる有機化合物や、これらの有機化合物を酸化から防ぎ長期にわたって温存する鉱物を検出することが可能な観測装置を備えており、火星着陸後、23カ月間(火星上での1年間)にわたって探査を続ける予定です。

1.どんな形をして、どんな性能を持っているの?
ローバーを火星に届けるためのカプセル型の宇宙船は、ローバーの質量を含め、打ち上げ時の質量約3,900kgです。
ローバー「キュリオシティ」は、長さ3.0m、幅2.8m、マスト先端までの高さ2.1m、質量約900kgという大型のものです。6つの車輪により、1日約200mの距離を移動可能です。
多数の科学機器を備えており、中でも目立つのが2.1mのロボットアームです。この先端にはドリルとスコップが装備されており、これにより岩石内部から試料を採集し、ふるいにかけ、ローバー内部にある分析装置で調べることが可能です。

2.どんな目的に使用されるの?
火星のゲール・クレーターに着陸し、着陸地点周辺を移動しながら探査します。このクレーターは直径154kmの大きさで、変化に富んだ地形が重要な発見をもたらす可能性を秘めていると考えられています。水が流れこんでくるような低地にあり、水が運んだ堆積物によると思われる扇状地や、水中で形成される粘土や硫酸塩が含まれる層が存在しています。
23カ月(火星上での1年間)の探査により、この地域が微生物などの生命を育むに適した環境であるか、かつて生命が存在していた痕跡があるかどうかを調べることになります。

3.宇宙でどんなことをし、今はどうなってるの?
2011年11月28日に打ち上げられ、2012年8月6日の着陸成功後、以下のような成果を挙げています。
・2012年10月、川の流れで運ばれたとみられる丸い小石を見つけた。
・2013年3月、岩石のサンプルを採取分析し、かつての火星が微生物に適した環境だったことが明らかになった。
2013年3月現在、イエローナイフ湾と呼ばれる場所で移動しながら探査を続けています。

左:川の流れで運ばれたとみられる小石と、右:地球で見られるよく似た石。(提供:NASA/JPL-Caltech/MSSS and PSI)
左:川の流れで運ばれたとみられる小石と、右:地球で見られるよく似た石。(提供:NASA/JPL-Caltech/MSSS and PSI)

4.打ち上げ・飛行の順序はどうなってるの?
「キュリオシティ」の着陸目標地点は、火星のゲール・クレーターと呼ばれる地点です。これは、着陸時の安全性、期待できる成果、火星を周回中の探査機との通信のし易さ(地球との通信は、火星周回機を中継して行う)など、様々な要素を総合して慎重に選定された地点であり、この地点に精密に着陸させることが求められます。よって、火星の大気圏に突入する際は、小型ロケットを用いた精密誘導が実施されます。これは、惑星探査史上、初めての試みです。
従来の火星探査ローバーは、史上初の火星探査ローバー計画である「マーズ・パスファインダー」で実証された、エアバッグ方式の着陸を採用してきました。しかし今回の「キュリオシティ」は、従来のローバーに比べて格段に大型であるため、エアバッグ方式では重すぎて対応できません。そこで、スカイクレーン方式という画期的な新方式が試みられます。この方式では、まずパラシュートによる減速が行われた後、逆噴射による減速を開始。逆噴射しながら、降下ステージ(逆噴射ロケットを装備する部分)から、ローバーを懸架ケーブルで下にぶら下げた状態にします。ローバーの接地後、ケーブルを切り離し、降下ステージは飛び去ってローバーから離れた場所に落ちます。

火星地表への着陸中の探査ローバー「キュリオシティ」の想像図。(画像提供:NASA/JPL-Caltech)
火星地表への着陸中の探査ローバー「キュリオシティ」の想像図。(画像提供:NASA/JPL-Caltech)

着陸後は、23ヵ月間(火星上での1年間)にわたって火星地表を移動しながら地面や岩を調査する予定です。