JAXA | 宇宙情報センター SPACE INFORMATION CENTER

メニュー

メニュー

だいち

シェア

関連情報

分類:人工衛星


名称:陸域観測技術衛星「だいち」/ALOS(Advanced Land Observing Satellite)
小分類:地球観測衛星
開発機関・会社:宇宙航空研究開発機構(JAXA)
運用機関・会社:宇宙航空研究開発機構(JAXA)
打ち上げ年月日:2006年1月24日
運用終了年月日:2011年5月12日
打ち上げ国名・機関:日本/宇宙航空研究開発機構(JAXA)
打ち上げロケットH-IIA
打ち上げ場所:種子島宇宙センター(TNSC)

「だいち」は質量約4,000kg、太陽電池を広げた大きさは約28mという世界最大級の地球観測衛星です。3種類のセンサを持ち、地球全体の環境観測を高精度で行うことにより、地図作成、地域観測、災害状況把握、資源調査などに貢献することを目的としていました。

2006年1月24日に打ち上げられてから2011年5月12日の運用終了まで、5年強にわたって全世界の観測を続け、地図作成や災害観測、気候変動の影響監視などに大きな貢献を果たしました。

1.どんな形をして、どんな性能を持っているの?
本体は約6.2m×3.5m×4.0mの直方体であり、質量は約4000kg。約3.1m×22.2mの大型太陽電池パドルと、約8.9m×3.1mのレーダーアンテナを備えており、これらを含めた長辺は約28m。世界最大級の地球観測衛星です。

「だいち」は3つの地球観測センサを搭載しています。「パンクロマチック立体視センサ(PRISM)」は可視域から近赤外域を分解能2.5mで観測し、地表の3次元データを取得します。「高性能可視近赤外放射計2型(AVNIR-2)」は可視域と近赤外域の観測波長で分解能10mで地表を観測し、土地の表面の状態や利用状況、植生を調べます。「フェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダー(PALSAR)」は地表に発射したマイクロ波の反射波を観測することで陸地を調べます。昼夜・天候によらず観測することができです。

2.どんな目的に使用されたの?
3種類のセンサを用いて地球全体の環境観測を高精度で行うことにより、地図作成、地域観測、災害状況把握、資源調査などに貢献することを目的としていました。

3.宇宙でどんなことをし、今はどうなってるの?
「だいち」は2006年1月24日、種子島宇宙センターからH-IIAロケットにより打ち上げられました。以後、全世界の観測を続け、約650万シーンを撮像しました。

その観測データは、国土地理院での日本国内の2万5千分の1地形図の作成・更新に利用された他、アフリカ諸国の地図作成にも利用されました。ブラジルの森林伐採監視、世界銀行との協力による気候変動の影響監視など、地球環境分野でも貢献しました。さらに、ハザードマップ作りや活火山モニタリングなどにも貢献しました。

大規模災害発生時に災害発生エリアを緊急観測する活動でも活躍し、要請に基づき年間約100件の大規模災害を観測し、国内外へ情報提供しました。2008年5月12日に起きた中国・四川省地震の際には、中国から感謝状を受領しています。

「だいち」の設計寿命は3年、目標寿命は5年でした。2011年3月11日に発生した東日本大震災の際には、既に目標寿命を超えていましたが、だいちは400シーンの撮像を行って10府省・機関へ情報提供し、政府の情報集約に貢献しました。

その後、2011年4月22日、急な電力低下が起き、やがて発生電力が全く得られなくなりました。これにより運用が不可能になり、5月12日に運用を終えました。

4.どのように地球を回るの?
地球上空700kmの太陽同期準回帰軌道を約100分で1周しており、同じ地点の上空に戻ってくるのは46日後ですが、災害時に緊急な観測が求められるときにはAVNIR-2センサの首ふり機能などを用いて地球上のどこでも2日以内に観測ができるようになっています。

運用が終了した2013年3月現在も地球軌道上を周回中ですが、大気抵抗で徐々に高度が下がり、数十年後には大気圏に再突入して燃え尽きる見込みです。