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散光星雲

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銀河系内の星と星の間に存在する星間物質が、何らかの理由によって可視光で輝いて見える天体をまとめて散光星雲と呼びます。そしてその発光の仕組みによって以下の2種類に分類されます。

輝線星雲

若い恒星の周りを取り巻く星間ガスが、恒星から放射される強烈な紫外線によって電離され、再び原子核と電子が結びつく(再結合する)ときに放たれる光(輝線)によって輝いている星雲を輝線星雲といいます。星間ガスの主成分は水素原子なので、輝線星雲は主に電離水素が放つ特定の波長(656.3nm(ナノメートル)のHα線)で輝いています。電離水素のことを天文学ではHII(エイチツー)と呼ぶため、このような輝線星雲をHII領域、あるいは電離水素領域といいます。

輝線星雲は生まれたばかりの恒星の周囲の星間ガスを電離してできるのが一般的で、その内部に若い星や星団が見られることがほとんどです。若い恒星は主に銀河系の渦状腕(かじょうわん)で生まれるので、輝線星雲の分布も渦状腕に沿っています。星雲の形はもともとあった星間ガスの濃淡を反映して決まります。そのため様々な形の星雲として私たちの目を楽しませてくれます。

いて座の輝線星雲M8。「干潟星雲」と呼ばれています。(c)国立天文台
いて座の輝線星雲M8。「干潟星雲」と呼ばれています。(c)国立天文台

反射星雲

恒星からの光が星間塵(せいかんじん)に反射して見えているものを反射星雲といいます。望遠鏡で見た様子は輝線星雲と似ていますが、輝線星雲が原子ごとに特定の波長だけで自ら輝いているのに対して、反射星雲は恒星の光を反射しているため、分光するとそのスペクトルは光のもとになっている恒星と同じものになるという点で異なります。輝線星雲を作るほど強烈な紫外線を出せない恒星の周りに多く見られます。

オリオン座の反射星雲NGC1999。(c)NASA and The Hubble Heritage Team (STScI)
オリオン座の反射星雲NGC1999。(c)NASA and The Hubble Heritage Team (STScI)