散光星雲Post to TwitterFacebook Share

銀河系内のの間に存在する間物質が、何らかの理由によって可視光で輝いて見える天体をまとめて散光雲と呼びます。そしてその発光の仕組みによって以下の2種類に分類されます。

輝線

若い恒の周りを取り巻く間ガスが、恒から放射される強烈な紫外線によって電離され、再び原子核と電子が結びつく(再結合する)ときに放たれる光(輝線)によって輝いている雲を輝線雲といいます。間ガスの主成分は水素原子なので、輝線雲は主に電離水素が放つ特定の波長(656.3nm(ナノメートル)のHα線)で輝いています。電離水素のことを天文学ではHII(エイチツー)と呼ぶため、このような輝線雲をHII領域、あるいは電離水素領域といいます。

輝線雲は生まれたばかりの恒の周囲の間ガスを電離してできるのが一般的で、その内部に若い団が見られることがほとんどです。若い恒は主に銀河系の渦状腕(かじょうわん)で生まれるので、輝線雲の分布も渦状腕に沿っています。雲の形はもともとあった間ガスの濃淡を反映して決まります。そのため様々な形の雲として私たちの目を楽しませてくれます。

いて座の輝線星雲M8。「干潟星雲」と呼ばれています。(c)国立天文台
いて座の輝線星雲M8。「干潟星雲」と呼ばれています。(c)国立天文台

反射

からの光が間塵(せいかんじん)に反射して見えているものを反射雲といいます。望遠鏡で見た様子は輝線雲と似ていますが、輝線雲が原子ごとに特定の波長だけで自ら輝いているのに対して、反射雲は恒の光を反射しているため、分光するとそのスペクトルは光のもとになっている恒と同じものになるという点で異なります。輝線雲を作るほど強烈な紫外線を出せない恒の周りに多く見られます。

オリオン座の反射星雲NGC1999。(c)NASA and The Hubble Heritage Team (STScI)
オリオン座の反射星雲NGC1999。(c)NASA and The Hubble Heritage Team (STScI)