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準惑星

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新しく作られた分類

2006年8月、国際天文学連合(IAU)の総会において惑星の定義が新たに定められました。冥王星が惑星から外されたことが大きく報道されたので、記憶に残っている人も多いことでしょう。そのときに新しく作られた太陽系天体のカテゴリのひとつが「準惑星」です。準惑星の定義は、(1)太陽の周囲を公転している、(2)十分大きい(重い)ために、自分の重力でほぼ球形をしている、(3)自分の軌道から他の天体を掃きだすことができなかった、というもので、惑星との違いは(3)のみです。2009年1月現在、準惑星に分類されている天体はケレス冥王星、エリス、マケマケ、ハウメアの5つです。また、準惑星の中で太陽系外縁天体でもある天体を「冥王星型天体」と呼んで区別しています。

最大の小惑星でもあるケレス

ケレス小惑星第1号として、1801年1月1日、ジュゼッペ・ピアッツィによって発見されました。発見当初は、「惑星」と見なされていましたが、その後、近くに同じような天体が次々と発見されたことと、その大きさが当時最小の惑星であった水星の5分の1ほどしかないため、惑星とは区別されるようになりました。直径は952kmで月の4分の1ほどの大きさです。太陽から4億1,379万kmの距離を公転し、火星木星の軌道の間にある「小惑星帯」の中に位置しています。ハッブル宇宙望遠鏡の観測によりほぼ球形をしていることが確かめられ、準惑星へと分類されました。

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したケレス (c)NASA/ESA/J. Parker (Southwest Research Institute), P. Thomas (Cornell University), L. McFadden (University of Maryland, College Park), and M. Mutchler and Z. Levay (STScI)
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したケレス (c)NASA/ESA/J. Parker (Southwest Research Institute), P. Thomas (Cornell University), L. McFadden (University of Maryland, College Park), and M. Mutchler and Z. Levay (STScI)

惑星から「冥王星型天体」の代表となった冥王星

冥王星は1930年、9番目の惑星としてクライド・トンボーによって発見されました。発見当初から軌道が楕円で黄道面からずれていることから惑星とするべきか議論がありましたが、当時は冥王星の大きさが地球程度と見積もられていたため、惑星として扱われていました。その後、観測技術の発展によって冥王星の大きさが正確に求まるにつれて、冥王星が月よりも小さいことが明らかとなったため、再び惑星か否かという論争が起こるようになりました。1990年代から、太陽系の外縁部に冥王星と同じような小天体が見つかるようになり、2003年には冥王星よりも大きいエリスが発見されました。これが決定打となり、準惑星というカテゴリが作られ、冥王星はそこに分類されたのです。冥王星の直径は2,390km。質量は地球の0.0023倍です。太陽からの距離は最も近づいたときで44億4,146万km、最も遠ざかったときで73億7,759万kmです。公転周期は約248年です。カロンとニクス、ヒドラという3つの衛星があります。

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した冥王星とその衛星 (c)NASA, ESA, H. Weaver (JHU/APL), A. Stern (SwRI), and the HST Pluto Companion Search Team
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した冥王星とその衛星 (c)NASA, ESA, H. Weaver (JHU/APL), A. Stern (SwRI), and the HST Pluto Companion Search Team

太陽系のイメージを変えたエリス

エリスは2003年、マイケル・ブラウンらによって発見されました。直径は冥王星よりもわずかに大きい2,400km程度、質量も冥王星より3割ほど大きいと見積もられています。太陽からの距離はもっとも近づいたときで57億1,356万km、もっとも遠ざかったときで145億8,328万kmです。太陽の周りを一回りするのに550年以上もかかります。直径100km程度の衛星ディスノミアが発見されています。

あたらしく準惑星となったマケマケとハウメア

2006年の国際天文学連合総会で準惑星というカテゴリが決められたときは、それに分類されるのはケレス冥王星、エリスの3つでした。その後、観測が進み、ほぼ球形に近いことが確かめられたマケマケ、ハウメアが2008年に準惑星へと分類されました。マケマケは2005年にブラウンらが発見した準惑星です。直径は1,500kmほど、太陽からの距離はもっとも近づくときで約57億km、もっとも遠ざかるときで約79億kmです。ハウメアはスペインのホセ・ルイス・オルティスらのグループが発見した準惑星で、2003年に行った観測を2005年に再分析して発見しました。約2,000km×1,500km×1,000kmの楕円体をしています。これは自転周期が非常に短いために遠心力で引き伸ばされたためと考えられており、そうでなければ球形となるだけのじゅうぶんな質量を持っていると見積もられたため、準惑星とされました。太陽からの距離はもっとも近づくときで約52億km、もっとも遠ざかるときで約77億kmです。ヒイアカとナマカという2つの衛星があります。