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銀河の進化

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銀河の親「ダークマターの塊」の成長

銀河ダークマターの塊の中で作られます。そのため、銀河の進化はダークマターの塊の進化と切っても切れない関係にあります。私たちの宇宙にあるダークマターは、その性質から「冷たいダークマター」と呼ばれています。この「冷たいダークマター」の特徴は、質量の小さいダークマターの塊を最初に作り、質量の大きな塊はそれらの集積・合体を通して作っていく、というものです。この過程は「階層的構造形成」と呼ばれています。

階層的構造形成に伴う銀河の成長

ダークマター以外では、銀河は主に恒星と水素やヘリウムなどのガスからできています。銀河は、その中に含まれる恒星の質量の総和によって特徴づけられます。ガスから星が形成されるにつれて、恒星の質量は大きくなっていきますが、一方、新しい恒星を作るにつれて、ガスは次第に消費されていきます。ガスがなくなってしまうと新たに恒星を作ることができなくなり、銀河の成長は止まってしまいます。しかし、ダークマターの塊同士の集積・合体を通して銀河同士の合体が起こると、合体前にガスを残していた銀河から合体後の銀河に新たなガスが供給され、恒星の質量が大きくなります。このような過程を通して、宇宙で最初にできた小さな銀河から、銀河系のような大きな銀河が形成されたと考えられています。このような成長過程の中で、銀河の光度や色、重元素(炭素、酸素、ケイ素など)の量、形態(力学的状態)は複雑に変化していきます。

銀河の光度・色進化

銀河の光度は、星形成が進むにつれて明るくなっていきます。新しい恒星が作られている間は、質量が大きい恒星からの光が卓越し、青い色の明るい銀河になります。一方、銀河のガスを使い果たすなどして星形成が止まると、質量の大きな恒星ほど寿命が小さく先に死んでいくため、暗くなっていき、色は赤くなっていきます。

銀河の化学進化

宇宙の晴れ上がりの際には、宇宙にはほとんど水素とヘリウムしかなく、炭素や酸素などの重元素はまったくありませんでした。重元素は、恒星内部における核融合反応で合成され、恒星風や超新星爆発によって、銀河内のガスに新たに供給されていきます。これを「銀河の化学進化」といいます。質量の小さい銀河では、超新星爆発でばらまかれた重元素を銀河の中に留めておくほどの重力がないため、新たに作られた重元素は銀河の外に逃げ出してしまいます。銀河の化学進化を考える上では、こうした過程も考慮に入れる必要があります。

銀河の力学進化

私たちの銀河系の近くにある質量の大きな銀河は、円盤や楕円などのきれいな形態をしています。しかし、誕生当初の銀河は、このようなきれいな形態ではなく、非常にいびつな形態をしていると考えられています。やがて、ダークマターの塊の集積・合体が落ち着くと、その中でガスは次第に収縮してきます。その際、回転運動が大きく、回転によって収縮が止まる場合は円盤銀河(渦巻銀河)になり、回転が小さい場合は楕円銀河になると考えられています。このような過程を「力学進化」といいます。銀河が円盤や楕円などの形態を持つようになったのは、宇宙誕生後約60~100億年が経過した頃と考えられています。