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彗星の再来を予言したハレー

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17世紀になっても謎だった彗星の正体

彗星は、古代より人類にとって不可思議な存在でした。惑星や星座と異なり、突如としてあらわれ、いつしか消えていく予期せぬ天体で、地域によっては幸福を招く星であったり、災いを呼ぶ不吉な前兆であったりしました。

彗星が惑星と同じように、太陽のまわりを公転していることを発見したのは、イギリスの天文学者エドモンド・ハレーでした。そのきっかけは、1682年に出現した巨大な彗星で、彼が26歳のときでした。後にハレー自身の名を取ってハレー彗星とよばれことになる彗星ですが、彼は彗星の出現に非常に驚くと同時に深い関心を寄せて、その動きを克明に記録していきます。

ちょうどそのころ、ハレーより14歳年上で彼と親交のあったアイザック・ニュートンが、万有引力について研究していました。ニュートンは、もし彗星が回帰してくるのなら長楕円軌道をとり、回帰してこなければ放物線軌道をとるということを示唆しました。

そこでハレーは、自分が観測した彗星の軌道を克明に計算します。さらに過去の彗星の出現記録について調べてみると、1531年と1607年に出現した彗星の軌道が、自分が観測した彗星とよく似ていることをつきとめ、この彗星が1758年暮れから1759年始めにかけて再びあらわれることを予測したのです。

予測どおり彗星が出現し「ハレー彗星」と命名される

1758年のクリスマスの晩に、ドイツのアマチュア天文家が小さな彗星を発見しました。これこそがハレーが予言した彗星そのものでした。残念なことに、ハレーは1742年に亡くなっていて、その事実を確認できませんでしたが、人々は彼の功績をたたえてこの彗星を「ハレー彗星」と名づけることにしました。ハレーによって、彗星は予想不可能な存在から理解できる存在へと生まれ変わったのです。ハレーのこの業績がニュートン力学の実証となり、ニュートン力学が広く受け入れられることとなりました。