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巨大ブラックホール

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私たちの住む太陽系は、太陽のような恒星がおよそ2,000億個も集まった星の大集団である銀河系の、はずれのほうにあります。私たちをぐるりと取り囲んでいるように見える天の川は、この銀河系を内側から見た姿なのです。天の川がもっとも濃く見えるのが、夏の星座であるいて座の方向です。いて座は、私たちのいる太陽系から見てちょうど銀河系の中心方向にあたり、星が密集しているためにぼうっと明るく輝いて見えるのです。

いて座の中には、いて座Aと呼ばれる強烈な電波を発している領域があることが知られています。発見当初はまとめてAと呼ばれていたのですが、今では3つの部分、いて座Aイースト、いて座Aウエスト、そしていて座A*(スター)から成ることが分かっており、それぞれが強い電波を発しています。このいて座A*こそ、銀河系の中心にあたる超巨大ブラックホールであると考えられています。

いて座A*のすぐ近くにある星々の運動を解析した結果、半径がわずか120天文単位(約180億km)の領域内に太陽の重さの数百万倍を超える質量が詰まっていることが判明しました。このような狭い領域にこれだけの巨大な質量が集中していることは、通常の星では考えられません。したがって、ここにはブラックホールがあると考えられているのです。

X線観測衛星「チャンドラ」が捉えた銀河系の中心。「SGR A*(いて座A*)」のところに巨大ブラックホールがあります。(c)NASA/CXC/MIT/Frederick K. Baganoff et al
X線観測衛星「チャンドラ」が捉えた銀河系の中心。「SGR A*(いて座A*)」のところに巨大ブラックホールがあります。(c)NASA/CXC/MIT/Frederick K. Baganoff et al

銀河の中心に巨大なブラックホールがあるのは、私たちの銀河系に限ったことではありません。これまでにも多くの銀河で、その中心の巨大ブラックホールの存在が確かめられています。また、そのようなブラックホールのなかには、激しく物質を吸い込み、強烈なエネルギーを放出しているものがあることも分かってきています。