イカロスPost to TwitterFacebook Share

分類:月・惑星探査
名称:イカロス/IKAROS
小分類:小型ソーラー電力セイル実証機
開発機関・会社:宇宙航空研究開発機構(JAXA)
運用機関・会社:宇宙航空研究開発機構(JAXA)
打ち上げ国名・機関:日本/宇宙航空研究開発機構(JAXA)
打ち上げ年月日:2010年5月21日
打ち上げロケットH-IIA
打ち上げ場所:種子島宇宙センター(TNSC)

太陽帆船イカロスの目的は、大型膜面に太陽光を受けて航行する「ソーラーセイル技術」を実験・実証することです。

2010年5月に金星探査機「あかつき」と一緒に打ち上げられたイカロスは、直径1.5m、高さ1mの円筒形の本体をスピンさせながら、厚さわずか0.0075mm、一辺14m(対角線長20m)の正方形のポリイミド膜面を1週間かけて広げ、6月10日に世界初のソーラーセイル展開成功が確認されました。また同時に、帆の一部に貼り付けた薄膜太陽電池による発電も確認されています。

膜面展開完了後に分離カメラで撮影したイカロスの全体像
膜面展開完了後に分離カメラで撮影したイカロスの全体像

同年7月には、太陽の光子の圧力による加速や、液晶デバイスによる姿勢制御にも成功しています。これは膜面に取り付けられたデバイスに電気を通して反射特性を切り替え、太陽光圧に押される箇所と素通りさせる箇所を作ることでセイルの向きを変える技術です。

ソーラーセイリングによって金星の外側を通過する軌道に誘導されたイカロスは、12月8日に金星から約8万kmの距離まで近づいてフライバイを行い、「ソーラーセイルによる軌道制御・航行技術の獲得」までを含むフルサクセスを達成しました。

通信や併用の推進剤が持続する限りは、さらなる技術実験が続けられます。
イカロスによって世界で初めて実証されたこれらの技術を利用することにより、太陽光の弱くなる外惑星探査においてより効率的でクリーンな推進システムが可能になります。

現在、光圧によるソーラーセイルと、薄膜太陽電池を電源とするイオンエンジンとを組み合わせたハイブリッド推進で6年かけて木星に到着し、木星木星の軌道上にあるトロヤ群小惑星を探査する計画が進められています。