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木星の衛星

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関連情報

四大衛星と小さな衛星たち

木星には2009年1月現在で63個もの衛星が発見されています。おそらく、まだ発見されていない衛星も数多くあると思われます。衛星の多くは直径が数十kmほどしかない岩石のかけらのようなもので、小惑星木星の引力に引きつけられ、捕らえられたものだと考えられています。63個の衛星のうち4つの衛星は特に大きく、1610年にガリレオ・ガリレイによって発見されたことから「ガリレオ衛星」と呼ばれています。これらは小望遠鏡でも見ることができ、時間をおいて観察すると、木星の周囲を公転している様子を見ることができます。

活火山を持つ衛星イオ

イオはガリレオ衛星の中で最も内側を公転している衛星で、木星からの距離は約42万kmです。直径は3,642kmで地球の月よりもやや大きい程度です。イオは、惑星探査機「ボイジャー」によって、地球以外で初めて活火山が発見された天体です。火山は現在でも活動しており、表面は溶岩で覆われています。地球の溶岩とは異なり硫黄が主な成分です。硫黄の噴出物が高さ数百kmにまで噴き上げられている様子も見つかっています。イオの火山活動は、イオが木星に非常に近いところを回っているために、木星の潮汐力を受けて星の内部が伸びたり縮んだりして熱せられることによって起きていると考えられています。イオの火山から噴き出た物質は、木星の磁場に捕らえられ、木星オーロラの原因になっているとも言われています。

探査機「ガリレオ」が撮影したイオ (c)NASA/JPL/University of Arizona
探査機「ガリレオ」が撮影したイオ (c)NASA/JPL/University of Arizona

“海”を持つ可能性のある衛星エウロパ

ガリレオ衛星のうち2番目に内側を公転している衛星エウロパ木星からの距離は約67万kmです。直径は3,130kmで、地球の月よりやや小さく、ガリレオ衛星の中では最小です。エウロパの表面は氷で覆われていますが、そこには無数のひび割れのような線が走っています。エウロパもイオ同様、木星の潮汐力を受け、内部が熱せられていると考えられています。そのため、内部では氷が溶け、液体の水がある可能性も指摘されています。

探査機「ガリレオ」が撮影したエウロパとその表面のクローズアップ (c)NASA/JPL/University of Arizona
探査機「ガリレオ」が撮影したエウロパとその表面のクローズアップ (c)NASA/JPL/University of Arizona

太陽系最大の衛星ガニメデ

ガリレオ衛星のうち木星から3番目の軌道、木星から約107万kmのところを公転しているガニメデは、直径が5,268kmもあり、太陽系の衛星の中で最大の大きさを誇っています。その大きさは惑星である水星よりも大きいのです。ガニメデの表面は、明るく白っぽい部分と暗く黒っぽい部分が見られます。暗い領域にはクレーターが多数見られますが、明るい領域にはあまり見られません。代わりにエウロパ同様、多数の筋状の模様を見ることができます。アメリカが打ち上げたガリレオ探査機によって、ガニメデには固有磁場があることが確認されており、内部に溶けた金属核かイオンの海など何らかのダイナモ作用の起こる構造があると考えられています。

探査機「ガリレオ」が撮影したガニメデ (c)NASA/JPL/DLR
探査機「ガリレオ」が撮影したガニメデ (c)NASA/JPL/DLR

クレーターに覆われた衛星カリスト

ガリレオ衛星の中で最も外側、木星から約188万kmのところを公転している衛星カリスト。直径は4,806kmで、水星とほぼ同じ大きさです。カリストの表面は無数のクレーターに覆われています。イオに見られる活火山やエウロパとガニメデに見られる筋状模様のように、最近、活動したような痕跡は見られません。木星から遠かったカリストは、木星の潮汐力の影響を受けずに、できて早々に活動を停止したと考えられています。

探査機「ガリレオ」が撮影したカリスト (c)NASA/JPL/DLR
探査機「ガリレオ」が撮影したカリスト (c)NASA/JPL/DLR

小さな衛星たち

ガリレオ衛星以外の衛星は、そのほとんどが岩石のかけらのような天体で、ガリレオ衛星の次に大きいとみられるアマルテアでも直径が200km以下、小さいものになると直径が数km程度しかないとみられています。その多くは、小惑星木星の引力によって捕らえられたものだと考えられており、中にはもともと1つの天体だったものが木星の潮汐力によってばらばらにされてしまったものもあると考えられています。これらの衛星の一部は、木星の自転方向とは反対向きに公転している逆行衛星です。

探査機「ガリレオ」が撮影したアマルテア (c)NASA/JPL/Cornell University
探査機「ガリレオ」が撮影したアマルテア (c)NASA/JPL/Cornell University