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人体への影響

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宇宙に行くと起こる、乗り物酔いに似た「宇宙酔い」

宇宙に行くと、乗り物酔いによく似た、いわゆる「宇宙酔い」というものにかかることがあります。たいていは数日で治りますが、頭が重い、なんとなくだるい、眠いなどの症状にはじまり、そのうち、顔色が青くなり、気持ちが悪くなって、ひどいときには吐いてしまうこともあります。また、なんの前ぶれもなく急に吐いてしまう場合もあります。

無重力では眼だけの情報に頼るため、大脳の位置判断がおかしくなる

これは、無重力空間で、上下の感覚が混乱することによって起こると考えられています。地球上で1Gの重力環境に適応した人は、ふだん、眼からの情報や内耳の前庭器官のほか、筋肉・骨・皮膚などからの情報を総合して、姿勢を維持しています。しかし無重力状態では、耳・筋肉・骨からの情報が不安定になり、眼だけの情報に頼るため、自分の位置を判断する大脳の機能がおかしくなるという考えによります。

重力がなくなり体液が上昇すると「ムーンフェイス」になる

宇宙に出ると、人体にはさまざまな影響が出ます。その1つに、体液の上昇があります。地上では重力があるため、血液等の体液は絶えず下向きに引っ張られています。ところが無重力の宇宙に出ると、その力がはたらかないので、体液は頭の方に集まってしまいます。このとき、顔が地上にいるときよりむくんで見えます。これを「ムーンフェース」と呼んでいます。また、これと同時に足も細くなります。

地上での運動量を維持するためのトレーニングも必要

しかし、数日すると、血液が集まっていた上半身の血液の量は地上にいるときと変わらなくなっています。人間のからだが、環境に適応しようとして、体内の血液の量を減少させるからです。宇宙にいるあいだはこれでよいのですが、地上に戻ると、再び重力に血液が引っ張られるので、頭の血液量が少なくなり、失神したりすることがあります。
無重力のもとでは、足で立って移動するのに歩く必要がないので、とくに足の筋肉が低下します。そこで、宇宙飛行士には、宇宙にいるあいだ定期的に、自転車こぎなどのトレーニングをおこなうことが義務づけられています。