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火星

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関連情報

火星の基本情報

太陽からの平均距離:2億2,794万km
・大きさ(赤道半径):3,396km
・質量(地球に対して):0.1074倍
・平均密度:3.93g/cm³
・公転周期:1.88089年
・自転周期:1.026日
・衛星の数:2

地球に似た赤い惑星

火星は地球のすぐ外側を回る惑星です。火星の直径は地球の約半分、質量は10分の1ほどです。火星は地球とほぼ同じ24時間37分かけて自転しながら、687日かけて太陽のまわりを公転します。また、火星の自転軸は公転面に垂直な方向に対して25度ほどかたむいているため、地球と同じように四季の変化が見られます。火星は地球からでも赤く見えますが、これは表面が酸化鉄(赤さび)を多く含む岩石で覆われているからです。表面にはクレーターや火山、峡谷などが見られ、水が流れた跡のような地形も数多く残されています。火星には薄い大気があり、砂嵐も起きます。ときには火星全球を覆うような砂嵐も発生し、「黄雲」と呼ばれ、地上から小さな望遠鏡でもそのようすを観測することができます。

(c)NASA, ESA, the Hubble Heritage Team (STScI/AURA), J. Bell (Cornell University), and M. Wolff (Space Science Institute, Boulder)
(c)NASA, ESA, the Hubble Heritage Team (STScI/AURA), J. Bell (Cornell University), and M. Wolff (Space Science Institute, Boulder)

太陽系最大級の山や谷

火星には太陽系最大の火山であるオリンポス山があります。現在は火山活動は確認されていませんが、少なくとも数千万年前頃までは活動していたとみられています。オリンポス山の裾野の直径は約600km、高さは富士山の7倍近い27kmです。また、火星の赤道付近には、これまた太陽系最大級の渓谷、マリネリス峡谷があります。全長が約2,000kmにも及ぶ長大なもので、深いところでは10kmもの深さがあります。

(c)NASA
(c)NASA

水の氷やドライアイスでできた極冠

火星を望遠鏡で見ると、極地域に白く光る模様を見ることができます。これが極冠と呼ばれるもので、ドライアイスが積もったものです。季節によって大きさが変化し、大気との間で循環が起きていると考えられています。ESAが打ち上げた火星探査機「マーズ・エクスプレス」は、極地域の地下、極冠よりもはるかに広い地域に水の氷が含まれるとみられる凍土があることを確認しました。

水が流れてできた地形

現在の火星の表面には、液体の水をたたえる海や川はありません。しかし、水が流れて浸食したような地形が数多く残されています。これはかつて、火星表面に大量の水があったことを物語っています。しかし、火星は地球よりも小さくその重力も小さかったため、蒸発して宇宙に逃げてしまったか、地球よりも寒冷な気候のために地下に氷結してしまったと考えられています。近年、アメリカが打ち上げた火星探査車「オポチュニティ」と「スピリット」によって、水があった環境下で作られたと考えられる鉱物も発見され、また、アメリカが打ち上げた探査機「マーズ・グローバル・サーベイヤー」の撮影した火星表面の写真から、ここ数年で新たに作られたと見られる地下水がしみ出して地表面を流れたような地形が見つかりました。このことから、火星には昔大量の水があり、現在でも地下には氷の形で存在し続けていることが、ほぼ確実視されています。

マーズ・グローバル・サーベイヤー(左)とそのカメラが捉えた火星の表面写真(中)。地下水がしみ出し、地表面を流れたとみられる形が映し出されている。
マーズ・グローバル・サーベイヤー(左)とそのカメラが捉えた火星の表面写真(中)。地下水がしみ出し、地表面を流れたとみられる形が映し出されている。

火星の薄い大気

現在の火星の大気は二酸化炭素が主成分で、大気圧は6~9HPa(ヘクトパスカル)程度と非常に薄いです。砂が巻き上げられ火星全体を覆う砂嵐もしばしば発生します。台風や竜巻(ダストデビル)など多くの気象現象があり、また冬季になると霜が発生します。アメリカの火星探査機「マーズ・フェニックス」では氷の塊を発見したとされています。火星大気中にはメタンも観測されており、現在も火山活動が継続しているか、あるいは生命反応が起きている可能性が指摘されています。
火星の大気圧はもっと高かったと考えられていますが、大気の表層から宇宙空間に逃げてしまったのか、固体(炭酸塩の岩石)として地中に取り込まれてしまったのか、原因は分かっていません。

つめたく冷えきった内部

火星は地球の約半分の大きさしかないため、現在の火星の内部は冷えて、液体核はないと考えられています。ケイ酸塩からなる地殻とその下のマントルは酸化鉄に富み、そのため表面が赤褐色に見えます。核は鉄・ニッケルの合金と硫化鉄からなっていると考えられています。

日本初の惑星探査機「のぞみ

1998年に日本が打ち上げた火星探査機「のぞみ」は、日本初の惑星探査機で、火星の上層大気と太陽風との相互作用を研究することや火星の磁場を観測することなどが目的でした。火星への途上でトラブルが発生し、軌道をかえて予定より遅れて火星までは到達したものの、火星を周回する軌道に投入することはできませんでした。