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水星

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関連情報

水星の基本情報

太陽からの平均距離:5,791万km
・大きさ(赤道半径):2,440km
・質量(地球に対して):0.05527倍
・平均密度:5.43g/cm³
・公転周期:87.969日
・自転周期:58.65日

小さくても重い惑星、水星

水星は太陽系のいちばん内側を回る惑星です。直径は4,880km。月より少し大きいくらいで、地球のおよそ5分の2の大きさです。重さは地球の18分の1です。

水星探査機「メッセンジャー」が撮影した水星 (c)NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Carnegie Institution of Washington
水星探査機「メッセンジャー」が撮影した水星 (c)NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Carnegie Institution of Washington

固有磁場があり、巨大な核をもつ

太陽系内の惑星のなかで地球に次いで密度の高い水星は、その直径の3分の2から4分の3にもなる巨大な核があると考えられています。水星は最も小さな惑星であり、そのため急速に冷えていくため内部は固体であると考えられていましたが、マリナー10号によって微弱ながら水星固有の磁場が発見され、その後の観測より、液体の核をもつ可能性が示唆されています。なぜ水星のような小さい惑星で核が溶けたままいられるのか、大きな謎となっています。今後、水星探査機「メッセンジャー」などの観測によりその謎が明らかにされてゆくことが期待されています。

昼と夜の気温差が激しい水星

太陽の最も近くにある水星は、太陽の強烈な光や熱を地球の7倍も受けています。そのため、昼には表面の温度が摂氏400度まで高くなります。しかし、大気がほとんどなく、自転の周期が非常にゆっくりしているので、太陽の側を向いていない夜の面では、熱がほとんど失われてしまいます。そして、夜明け前には温度が摂氏マイナス160度にまで下がってしまうのです。

水星の表面はたくさんのクレーターで覆われている

水星は太陽の近くにあるため、地球からは日没直後と日の出前の短い時間しか見えません。そのため観測しにくく、あまり詳しいことは分かりませんでした。1974年アメリカの惑星探査機「マリナー10号」によって、水星の表面が初めて観測されました。このときの調査で水星の表面は月のように無数のクレーターで覆われていることが分かりました。いちばん大きなクレーターである「カロリス盆地」は直径1,300kmもあり、水星の直径の4分の1以上もあります。また、水星特有の地形として、水星の表面全体に見られるしわのような地形があります。これは高さ2kmを超える断崖で「リンクル・リッジ」と呼ばれています。このような地形は、水星ができたばかりのときには熱かった核が、冷えて収縮した際、星の表面とともに縮んでつくられたと考えられています。

月に似たクレーターで覆われている水星の表面 (c)NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Carnegie Institution of Washington
月に似たクレーターで覆われている水星の表面 (c)NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Carnegie Institution of Washington

水星の表面物質は鉄分が少ない

マリナー10号で撮った画像から見た水星のみかけの特徴は月と似ていますが、地上から水星を観測したときの太陽光の反射率が月に比べて高く、また1μm付近の吸収が小さいことから、水星表面の土壌は鉄分が非常に少なく、無色(白)に近い色と考えられています。最近のメッセンジャーによるフライバイ観測で、土壌の組成に地域差があり、玄武岩質の熔岩の流れたような跡があることも分かってきました。

水星の1日は1年の2倍

水星は88日で太陽のまわりを1周します。つまり水星の1年は88日ということです。また、1自転するのに59日かかります。つまり、公転と自転の周期の関係が3:2の比率になっているのです。このため、水星の1日を夜明けから次の夜明けまでとすると、なんと地球の176日分もの時間がかかります。つまり水星では1日のほうが、1年よりも長いのです。

水星探査計画「ベピ・コロンボ

JAXAESAは共同で、水星探査計画「ベピ・コロンボ」を準備中です。主に水星磁気圏を観測するMMOをJAXAが、主に水星表面を観測するMPOをESAが受け持ち、2014年に打ち上げられ2020年に水星を周回する軌道に入る予定で、水星の磁場や磁気圏、内部の構造や表層の化学組成を多角的・総合的に観測します。小型で大気がなく磁場のある水星の探査により、地球型惑星の起源と進化の謎に迫ることが期待されています。