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私たちの銀河系

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夜空に淡い帯のように横たわる天の川。その正体が無数の恒星の集まりであることを発見したのは、約400年に自作の望遠鏡を夜空に向けたガリレオ・ガリレイでした。その後、様々な観測の成果から、天の川は私たちの住む銀河系を内部から見た姿だということが分かっています。

銀河系は、2,000億個の恒星とその数十パーセント程度の質量を持つ星間物質の集合体です。恒星は全体的には凸レンズやどら焼きのように中心部がふくらんだ円盤の形に分布しています。その構造は、ディスク(円盤部)、バルジハローに大きく分けられます。ディスクには若い恒星と星間物質が集中していて、渦巻状のパターン(渦状腕:かじょうわん)が見られます。恒星の分布は直径約10万光年で、厚さは中心から遠いほど薄く、中心部で約1万5,000光年、太陽系付近で約5,000光年です。太陽系銀河系の中心から約2万8,000光年の距離にあり、オリオン腕と呼ばれる渦状腕に属しています。バルジは中心の楕円形にふくらんだ部分で、年老いた恒星が多く、星間物質はほとんどありません。ディスクバルジを球状に取り囲む領域はハローと呼ばれています。ハローには恒星は少ないのですが、球状星団はここに分布しています。

主にディスクには、恒星と恒星の間の空間にガスと塵(ちり)から成る星間物質が満ちています。ガスは密度や環境によって電離ガス、原子ガス、分子ガスの形態を取っています。その中で最も密度の濃い分子ガスは、雲のように広がる星間分子雲を作っていて、新しい恒星が生まれる場所となっています。分子ガスの主な成分は水素分子ですが、その他にも150種類以上の分子が星間空間に発見されています。一方、塵は1μm以下のサイズのものが多く、可視光をさえぎります。塵が濃いところでは背景にある恒星の光をさえぎり、シルエットのように浮かび上がる暗黒星雲として観測されます。天の川の中心方向にも暗黒帯が見られます。

銀河系の中心は、太陽系から見るといて座の方向にあります。その中心部には、巨大ブラックホールが存在すると考えられています。その他にもディスクバルジには見られない中心部に特有の現象が多く見られます。

銀河系の回転運動は中心から遠いところでも速度が小さくならないという特徴があります。これを説明するためには、これまでに観測されている天体の質量の合計よりもはるかに多い質量が必要になります。そのため、ハローなどに大量のダークマターが存在すると考えられていますが、その正体はいまだ解明されておらず、天文学の大きな未解決問題の1つになっています。

(c)NASA/A. Mellinger
(c)NASA/A. Mellinger