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関連情報

月の基本情報

地球からの平均距離:38万4,400km
・大きさ(赤道半径):1,738km
・質量(地球に対して):0.0123倍
・平均密度:3.34g/cm³
・公転周期:27.322日
・自転周期:27.322日

地球のまわりを回る衛星、月

月は地球からいちばん近いところにある天体で、地球のまわりを回る衛星です。地球からの距離は約38万kmで、地球の赤道を1周すると4万kmですから、地球の赤道のまわりを9周半したくらいの距離にあたります。大きさは地球の約4分の1、重さは地球の81分の1ほどです。しかし他の惑星の衛星は、大きくても大きさが10分の1、重さは1000分の1ですので、月は衛星としては地球に比べると割合で非常に大きく、月がどのようにして誕生したかは大きな謎となっています。自転周期と公転周期は同じ27.322日と等しく、地球からはいつもほぼ同じ面しか見ることができません。

(c)国立天文台
(c)国立天文台

さまざまな説がある月の誕生

月がどのように誕生したかについては、さまざまな説があります。原子惑星系円盤中の塵(ちり)が集まりかたまって地球とともにできた「兄弟説」、地球の自転が現在よりも速かったころ、赤道部分がちぎれて飛び出した「親子説」、地球の近くにきた天体が、地球の引力につかまり月となった「他人説」、地球ができたころに、他の惑星が衝突し、惑星と地球の破片から月が生まれた「ジャイアントインパクト説(巨大衝突説)」などいろいろな仮説あります。現在はジャイアントインパクト説が有力だと考えられていますが、本当のことはまだ分かっていません。

凹凸に富む月の表面

月の表面には大きく分けて「海」と呼ばれる黒っぽい平らな部分と、「陸」と呼ばれる白っぽい山や谷の部分があり、隕石との衝突によってできた山の噴火口のような「クレーター」と呼ばれるくぼ地が多数見られます。クレーターは大きいもので直径が300kmを超え、深さも数千mあります。月の裏側は地球からは見ることができず、1959年に旧ソ連の月探査機「ルナ3号」がはじめて撮影に成功しました。表側と似ていますが、「海」と呼ばれる部分が少なく、ほとんどの部分がクレーターで覆われています。特に裏側の南半球には、直径約2,500kmにも及ぶ、南極から赤道域まで達する巨大な窪地(南極エイトケン盆地)があります。月の最高点と最深点の差は約20kmであり、大きさが4倍ある地球の高低差と同じくらいです。

日本の月探査機「かぐや」が撮影した月のクレーター (c)JAXA/NHK
日本の月探査機「かぐや」が撮影した月のクレーター (c)JAXA/NHK
月の裏側
月の裏側

北極や南極には氷が存在する?

月の北極や南極周辺には太陽の光が一年中差し込まない「永久影」と呼ばれる場所があり、昔からここには水の氷があるのではないかと考えられてきました。1998年3月、NASA月探査機「ルナ・プロスペクター」は、月の両極付近に、氷が存在する可能性があること示すデータを測定しました。これは、氷の中の水素分子に宇宙線が当たったときに飛び出す中性子を確認したことによるものです。しかし、2008年に日本の月探査機「かぐや」がその地域を撮影したところ、月の表面に氷が存在しているという証拠は見つかりませんでした。ただし、月の地下には氷が存在している可能性も残っており、今後のより詳細な探査が待たれます。

月の南極付近にあるシャックルトンクレータの内部を「かぐや」地形カメラで見た写真(地形図)。左が通常の写真、右が同じ写真の明暗コントラストを上げてクレータ内の様子が見えるようにしたもの。 (c)JAXA/SELENE
月の南極付近にあるシャックルトンクレータの内部を「かぐや」地形カメラで見た写真(地形図)。左が通常の写真、右が同じ写真の明暗コントラストを上げてクレータ内の様子が見えるようにしたもの。 (c)JAXA/SELENE

アポロ計画以来最大規模の、日本の月探査計画「かぐや

日本が2007年9月に打ち上げた月周回衛星「かぐや」は、1960年代後半から70年代前半にかけてアメリカが行ったアポロ計画以来の、本格的な月の探査計画を行っています。この計画の主な目的は、月の起源と進化の解明のための科学データを取得することと、月周回軌道への投入や軌道姿勢制御技術の実証を行うことです。「かぐや」は月のまわりを周回しながら15種類の装置を使って月を探査し、月表面の元素組成、鉱物組成、地形、表面付近の地下構造、磁気異常、重力場の観測を全域にわたって行います。これらの観測によって、総合的に月の起源・進化の解明に迫ると期待されており、月の全球地図を作成したり高度データを取得したりしたほか、表と裏で重力場に違いがあることや地下構造に層状構造があること、月の裏側の一部では従来考えられていたよりも最近までマグマ活動があったことなどがわかってきています。