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赤色巨星

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赤くふくらんだ年老いた星

主系列星段階にある星の中で起きる核融合反応では、中心部の水素原子核が反応を起こしてヘリウム原子核が作られ、最終的に星の中心にはヘリウム原子核がたまって中心核ができます。中心核は重力によって次第に縮んでいき、中心核を取り巻くようにその外側で水素原子核の核融合反応が進み,さらにヘリウムが作られていきます。この段階になると水素からなる恒星の外層がふくらみ始めます。このようにふくらんでいく状態の星では、中心部は非常に高温ですが外側は太陽などよりも低温になり、赤く見えるようになります。このため、この段階の星を赤色巨星と呼ぶのです。もしその星の周りに惑星が回っていた場合、内側を回る惑星はふくらんできた星に飲み込まれてしまうでしょうし、外側の惑星も軌道を変えられてしまうことでしょう。太陽も、その一生を終える前には外層が地球軌道に達するほどまでふくらんでくると考えられています。うしかい座アルクトゥルス(太陽の約16倍の大きさ)やおうし座のアルデバラン(太陽の約44倍の大きさ)などが代表的な赤色巨星です。赤色巨星の中でも質量が大きく明るいものは赤色超巨星と呼ばれ、オリオン座ベテルギウス(太陽の約1000倍の大きさ)が代表的な存在です。

代表的な年老いた星であるオリオン座のベテルギウス。太陽系の中心にベテルギウスを置くと星の外側は木星の軌道に達するほどふくらんでいることが分かっています。 (c) Andrea Dupree (Harvard-Smithsonian CfA), Ronald Gilliland (STScI), NASA and ESA
代表的な年老いた星であるオリオン座のベテルギウス。太陽系の中心にベテルギウスを置くと星の外側は木星の軌道に達するほどふくらんでいることが分かっています。 (c) Andrea Dupree (Harvard-Smithsonian CfA), Ronald Gilliland (STScI), NASA and ESA

さらに進む元素の合成

赤色巨星の中心核は重力によって縮むことで次第に温度が上がり,やがてヘリウムが核融合反応を起こして炭素や酸素が作りだされます。太陽の10倍程度よりも質量の大きい星の場合には、この炭素や酸素がさらに核融合反応を起こしてケイ素や鉄などさらに重い元素が作られます。このような過程を経ることで中心部にはどんどん重い元素が作られていき、赤色巨星の内部は何重にも元素の層が重なった玉ねぎのような構造になっていくと考えられています。

層をなす赤色超巨星の内部。星の中心で次々と重い原子核が作られていきます。このような星は最終的に超新星になります。 (c) R. J. Hall
層をなす赤色超巨星の内部。星の中心で次々と重い原子核が作られていきます。このような星は最終的に超新星になります。 (c) R. J. Hall