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ロゼッタ

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関連情報

分類:月・惑星探査

画像提供:Astrium - E. Viktor
画像提供:Astrium - E. Viktor

名称:ロゼッタ/Rosetta
小分類:彗星探査
開発機関・会社:欧州宇宙機関ESA
運用機関・会社:欧州宇宙機関ESA
打ち上げ年月日:2004年3月2日
打ち上げ国名・機関:欧州宇宙機関ESA
打ち上げロケットアリアン5
打ち上げ場所:ギアナ宇宙センター

「ロゼッタ」は、ESAによる彗星探査機です。ロゼッタという名称は、エジプトのナイル川河口の都市ロゼッタで1799年に発見され、古代エジプト文明を解明する上での重要な鍵となった石碑「ロゼッタ・ストーン」に由来します。彗星は、太陽系初期から存在し、今も当時の姿をよく留めていると考えられています。この彗星を探査し、太陽系の歴史を知る上での鍵を得るのが、「ロゼッタ」の任務です。

「ロゼッタ」は、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星を周回探査するとともに、この彗星に質量約100kgの小型の着陸機「フィラエ」を降ろし、詳細に調査します。彗星に着陸機を降ろすのは、世界初の試みです。

2014年に目標の彗星に到着後、約2年間にわたりその周回軌道に留まって、太陽に接近し、離れていく彗星を継続観測する予定です。着陸機フィラエを彗星表面に降ろしての探査も併せて実施されます。

「ロゼッタ」の探査により、彗星についての理解が飛躍的に進むことが期待されます。

1.どんな形をして、どんな性能を持っているの?
「ロゼッタ」は、約2.8m×2.1m×2.0mの箱型で、打ち上げ時の質量は約3,100kg。長さ約14mの太陽電池パドルを2枚備えます。11種類の科学観測装置(着陸機に搭載されているものを除く)を備えています。これらの観測装置により、彗星核の詳細な撮影や、温度の調査、彗星核から放出されるガスやダストの分析などを行います。

搭載されている着陸機「フィラエ」は、質量約100kgの小型着陸機であり、9種類の科学観測装置を備えています。これにはパノラマカメラやX線分光計、ガス分析装置、磁場観測装置などに加え、表面を約20cmの深さまで掘って試料を回収し、「フィラエ」内部の分析装置で分析する装置が含まれます。

「ロゼッタ」と「フィラエ」が組になって、ロゼッタから放射した電波が彗星核によって反射および散乱される様子を調べ、その内部構造を探る試みも実施されます。

2.どんな目的に使用されるの?
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に小型着陸機を降ろすとともに、この彗星を約2年間にわたり周回探査します。

3.宇宙でどんなことをし、今はどうなってるの?
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に向かう途上で小惑星シュテインスと小惑星ルテティアをフライバイし、その際に観測を行いました。2013年3月現在、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に向かって飛行を続けています。

「ロゼッタ」が撮影した小惑星ルテティア。(画像提供:ESA 2010 MPS for OSIRIS Team MPS/UPD/LAM/IAA/RSSD/INTA/UPM/DASP/IDA)
「ロゼッタ」が撮影した小惑星ルテティア。(画像提供:ESA 2010 MPS for OSIRIS Team MPS/UPD/LAM/IAA/RSSD/INTA/UPM/DASP/IDA)

4.打ち上げ・飛行の順序はどうなってるの?
2004年3月2日に打ち上げられた後、地球火星地球の順にスイングバイを実施して軌道変更と加速を行いました。
2008年9月には小惑星シュテインスをフライバイし、観測を実施。その後、3回目の地球スイングバイを実施してチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に向かう軌道に乗り、その途上、2010年7月に小惑星ルテティアをフライバイして観測を実施しました。
2013年3月現在、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に向かって飛行を続けており、彗星到着は2014年の予定です。
「ロゼッタ」は2014年1月から8月にかけて慎重に彗星に接近し、その周回軌道に乗ります。以後、約2年間にわたり周回軌道に留まり、太陽に接近していく彗星を探査する予定です。彗星が近日点を通過するのは2015年8月ですので、「ロゼッタ」は彗星が太陽に接近し、離れていく過程を継続的に観測することになります。

最初は高度25kmの軌道に乗り、徐々に高度を下げながら観測して、着陸に適した地点を選定します。そして2014年11月頃、約1kmの高度から着陸機「フィラエ」を分離し、彗星表面に降ろします。

着陸機「フィラエ」は、母機である「ロゼッタ」が軌道を整えた後、分離され、3本の脚を展開します。その後、彗星表面へ向けて自由落下し、軟着陸します。接地の際は、3本の脚が衝撃のほとんどを吸収し、バウンドを防止します。また、彗星の重力は弱いので、バウンドにより彗星表面から飛ばされることを防止するために、接地と同時に錨を打ち込んで彗星表面に固定します。なお、着陸の際にひっくり返ったりしたとしても、脚を動かすことにより上下正しい姿勢に戻ることができるようになっています。「フィラエ」の彗星表面での探査は最小1週間を目標としていますが、最大では数カ月にわたって継続できる可能性があります。