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佐藤勝彦

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日本の物理学者、佐藤勝彦(1945年 香川県坂出市生まれ)は、インフレーション理論の提唱者として広く知られています。これまでに行われてきた深宇宙に関する詳細な観測で、遠方の宇宙は限りなく平坦な構造をしていることが分かりました。たとえば、宇宙背景放射と呼ばれる微弱な電波は、宇宙のすべての方向から地球に届いており、その強さはどの方向からくる放射でもほとんど同じでした。これを宇宙の平坦性と呼んでいますが、従来考えられていた宇宙の誕生・進化のモデルでは、宇宙の平坦性を理論だてて説明することができませんでした。佐藤が唱えたインフレーション理論により、宇宙誕生直後に、真空の相転移と呼ばれる現象がおきて真空のエネルギーが解放され、宇宙が加速度的超高速で膨張したことが分かりました。超高速で膨張した宇宙は現在のような平坦性を獲得することができたとされ、宇宙物理学上の大問題が解決しました。

佐藤がインフレーション理論を発表したのは1981年でした。佐藤とほぼ同時期にアラン・ハーヴェイ・グースも同じくインフレーション理論を発表していますが、論文の発表は佐藤のほうが先でした。なお、「インフレーション」という言葉を初めて使用したのはアラン・ハーヴェイ・グースです。

佐藤は、超新星におけるニュートリノ生成など、理論物理学を天文学に適用する研究でも知られています。