JAXA | 宇宙情報センター SPACE INFORMATION CENTER

メニュー

メニュー

こども宇宙ニュース (2012-08-16) 日本の貨物船「こうのとり」3号機大成功。クモを宇宙に運ぶ

シェア

関連情報

国際宇宙ステーション(ISS)は宇宙を飛行する研究所です。宇宙で生活しながら様々な実験を行う宇宙飛行士のために、各国の貨物船が実験道具や食料品などを積んでISSを訪れます。星出彰彦宇宙飛行士が宇宙に滞在した2012年7月から11月の間にも、日本の貨物船「こうのとり」3号機やアメリカの民間宇宙船「ドラゴン」、ロシアなどの貨物船がISSにやってきました。

星出飛行士がISSに到着してすぐやってきたのは、日本の無人貨物船「こうのとり」3号です。7月21日に種子島宇宙センターからH-IIBロケットで打ち上げられ、約1週間後の28日、星出飛行士とNASA宇宙飛行士によってISSにドッキングされました。日本人が宇宙で「こうのとり」を迎えたのは初めてです。

SSRMSに把持された「こうのとり」3号機。直径約4.4m、全長9.8m。(JAXA/NASA提供)
SSRMSに把持された「こうのとり」3号機。直径約4.4m、全長9.8m。(JAXA/NASA提供)

こうのとり」は様々な荷物を宇宙に運びました。宇宙でメダカの実験を行うための実験装置や、一辺が10cmほどの超小型衛星を5つ、そしてそれらの衛星を宇宙空間に送り出すための装置などです。ユニークなのは、ハエトリグモが運ばれたことです。「こうのとり」が生き物を運んだのは初めてです。

宇宙飛行士が「こうのとり」3号機に入る様子を地上の運用管制室から見守ります。(JAXA/NASA提供)
宇宙飛行士が「こうのとり」3号機に入る様子を地上の運用管制室から見守ります。(JAXA/NASA提供)

アメリカのグーグル社が動画投稿サイト「ユーチューブ」を通して実験を公募したところ、エジプトの青年が無重力でハエトリグモがどうやってエサをとるためにジャンプするかという実験を提案して選ばれたのです。「こうのとり」の貨物室には空気を満たした部屋があり、気圧や温度を地上と同じようにして、ISSにハエトリグモを届けました。

荷物を届けた後、「こうのとり」はISSの中で出たゴミなどを積み込み、9月13日にISSを離れました。地球の周りをとりまく大気層に突入する際に燃え尽きます。突入の時に「こうのとり」がどのように破壊されるのか、直径約40cmの装置「i-Ball」がデータや写真を撮ることに成功しました。現在、「こうのとり」は宇宙に荷物を届けた後、帰りに燃やされ、地上には帰ってきませんが、地上に帰る機体が研究されています。これらのデータはその設計にいかされます。

「こうのとり」3号機がISSを離れる前に中で作業をする星出飛行士。(JAXA/NASA提供)
「こうのとり」3号機がISSを離れる前に中で作業をする星出飛行士。(JAXA/NASA提供)

こうのとり」3号機がISSを去った後、アメリカの民間貨物船「ドラゴン」が10月10日にやってきて、星出飛行士がロボットアームで掴みました。「ドラゴン」は「こうのとり」より小型ですが、海上に帰還することができます。宇宙飛行士の血液サンプルなどを積んで10月29日に太平洋に着水しました。

アメリカの民間会社が開発した貨物船「ドラゴン」をロボットアームで掴んだところ。(NASA提供)
アメリカの民間会社が開発した貨物船「ドラゴン」をロボットアームで掴んだところ。(NASA提供)
太平洋に着水。(NASA提供)
太平洋に着水。(NASA提供)