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宇宙環境

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関連情報

宇宙は私たちが暮らす地球の環境とはかなり違っていて、私たちが見たこともない不思議な世界が広がっています。

真空

宇宙には空気がありません。と言っても、完全に真空ではなく、真空に近い状態です。この状態を地上で再現するためには、非常に性能のよい真空ポンプなどの装置が必要です。
真空に近い状態の宇宙では、例えば宇宙ステーションの窓からのぞくと、光のあたっているところは非常に明るく見え、日陰は非常に暗くなります。そして空(周囲)は真っ暗で、太陽が出ていても星が輝いて見えます。
また、太陽に光が直接当たっているところの温度は、100℃以上にもなり、逆に日陰の部分はマイナス100℃以下にもなってしまいます。

強い放射線

太陽やはるかかなたの遠い宇宙から、人体に害を与える強い放射線や紫外線が地球に降り注いでいますが、地球の大気の層や磁場によって地表に届くころには非常に弱くなっています。しかし、宇宙には大気がなく、地上の数十倍にもなる強い放射線や紫外線が飛び交っています。それらの放射線などから守るために、宇宙船や宇宙服は工夫されていますが、逆にこれらの強い放射線などを利用する実験なども行われています。

高エネルギー

宇宙では太陽の光のエネルギーを弱める大気や雲はありませんし、夜が来ることもありません。そのため、太陽の光を受けて電気を作る太陽電池で、地上よりも効率よく電気を作ることができます。(人工衛星の軌道によっては、地球の陰に入ることもあり、その場合は発電できません。)

最大の特徴は「無重力状態」、地球の重力はあらゆるものを引きつける

ニュートンは、「リンゴが落ちるのを見て重力を発見した」と言われていますが、私たちが宙に浮かばず、地面に足をつけていられるのも、地球の重力に引かれているからです。地球は人間も動物も、生物でないものも、ありとあらゆる地球上のものを引きつけているのです。
ところで、「重力」はどんなに遠く離れても、なくなることとはありません。離れれば離れるほど弱くなりますが、0にはなりません。重力の強さは『距離の二乗に反比例』して弱くなっていきます。つまり、2倍離れればその強さは4分の1に、また、3倍離れれば9分の1になります。
例えば、地表から400㎞離れた国際宇宙ステーションでの地球の重力の強さは数%弱くなるだけで、地上の重力の強さとほとんど同じです。また、地表から3万6千㎞(地球半径の6倍)離れた「静止衛星軌道」での重力の強さは36分の1になりますが、それでも重力はなくなりません。
ではなぜ、宇宙に行くと無重力状態になるのでしょうか?

地上で感じる重力は地面が体重などをささえる力

地上で重力を感じるのは、地面が体重などをささえているからです。それは、止まっているエレベーターも同じで、床が体重をささえています。

体重をささえる「床」がなくなれば無重力になる

いま、仮に突然エレベーターの綱が切れたとすると、中に乗っている人も、エレベーターの床も、重力に引かれるままに同じ速度で落下します。すると、それまで体重をささえていた床がなくなってしまうことになり、エレベーターの中では、人も、物も浮いた状態になります。

重力に身をまかせた状態が「無重力」

重力に引かれるままのエレベーターの中では、人も物も浮いた状態になり、あたかも重力がなくなってしまったような状態、「無重力状態」(無重量状態とも言います)になります。
つまり、他からの力がはたらかず、重力に引かれるままの運動、重力に身をまかせた運動をする場合に「無重力状態」になるのです。

重力に引かれるまま落下する宇宙船の「無重力」

「無重力状態」とは、他からの力がはたらかず、重力に引かれるままの運動、重力に身をまかせた運動をする場合になる状態のことですが、宇宙空間での無重力についても、これと同じように考えることができます。図のように、スペースシャトルなど、地球のまわりを回り続ける宇宙船の場合は、重力に引かれるままにつねに落下し続けているので、「無重力状態」になっているわけです。

「無重力、無重量、微小重力…」って?

理論的には「重力がなくなる(無重力)」という状態はありません。重力は無限の彼方まで到達する力なので、なくなることはないのですが、運動の状態で相殺されて、あたかもなくなったような状態になります。そのような状況では、「重量(重さ)」がなくなってしまうため、『無重量状態』とも言います。(重量はなくなっても『質量』はなくなりません。)

一方、宇宙環境利用の実験などでは、「微小重力状態」という言葉を使います。宇宙船の中で宇宙飛行士が動いたり機械が振動したりして、宇宙船自体がほんの少しですが動くことによって、非常に小さな重力が発生してしまいます。(宇宙船は重力に身を任せた運動をしていますが、それ以外にほんのわずかべつの力が加わるため完全な無重力にはなりません。)このとき発生する重力は地上の1000分の1以下です。これを 微小重力環境と言っています。