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スペースシャトルのペイロード・ベイ

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関連情報

長さ18.3m、直径4.6mのペイロード・ベイは地球と宇宙をつなぐ貨物室

スペースシャトルの有人活動には、人工衛星や月・惑星探査機などを軌道上へ発射したり、故障した衛星の回収や修理、それに国際宇宙ステーションの建設などがあります。また、無重量空間を利用したさまざまな実験や観測なども行います。これらの目的のために、無人衛星や惑星探査機、スペースラブモジュールなどのペイロード(貨物)が、オービタの中央部にあるペイロード・ベイ(貨物室)に積み込まれて軌道上まで運搬されます。

ペイロード・ベイは約30トンのペイロードを運ぶことができ、地上に約15トンのペイロードを持ち帰ることができます。また、ペイロード・ベイに設置できるスペースラブ(無重力実験室)は、基礎物理学や化学、生命科学等の科学実験を行う宇宙実験室で、さまざまな実験装置を搭載することができます。その米国民間企業が開発したスペースハブモジュール(スペースラブモジュール同様、宇宙実験に対応すると同時に、ISSの物資補給用モジュールとしても利用)も搭載可能です。

Tシャツでも実験作業ができる環境で、スペースシャトルのコックピットからはトンネルを通って、ペイロード・ベイに搭載されている宇宙実験室への出入りが可能であると共に、スペースシャトルからの船外活動用ハッチにも、移動可能です。

ペイロード・ベイ・ドアが開かれたスペースシャトル
ペイロード・ベイ・ドアが開かれたスペースシャトル
ペイロード・ベイから切り離されようとしているハッブル宇宙望遠鏡(STS-31)
ペイロード・ベイから切り離されようとしているハッブル宇宙望遠鏡(STS-31)

ペイロードスペシャリストとして毛利衛向井千秋宇宙飛行士が活躍

ペイロードの操作や実験などは、科学者などの専門的な知識を持ったペイロードスペシャリスト(PS)が行います。ペイロードスペシャリストとして、1992年に日本人として初めてスペースシャトルに乗り込んだ毛利衛宇宙飛行士は、第一次材料実験(ふわっと’92)で、新材料生成等を目指した材料系実験34テーマ、コイを使った宇宙酔いの実験等の生命科学実験29テーマの実験を行いました。また、向井千秋宇宙飛行士も1994年と1998年の2回、ペイロードスペシャリストとしてスペースシャトルに搭乗し、生命科学や宇宙医学などの実験を行いました。

スペースラブ内で作業をするSTS-73ミッションの宇宙飛行士(c)NASA
スペースラブ内で作業をするSTS-73ミッションの宇宙飛行士(c)NASA
スペースラブ内で作業するSTS-83ミッションの宇宙飛行士(c)NASA
スペースラブ内で作業するSTS-83ミッションの宇宙飛行士(c)NASA
スペースラブで実験の準備を進める、STS-94ミッションの宇宙飛行士(c)NASA
スペースラブで実験の準備を進める、STS-94ミッションの宇宙飛行士(c)NASA

ミッションスペシャリストとして日本人宇宙飛行士が活躍

スペースシャトルの運用全般を担当し、ロボットアーム操作などのスペースシャトルのシステム運用や船外活動、パイロットの補佐などを行うのが、ミッションスペシャリスト(MS)です。国際宇宙ステーション(ISS)の組み立てには、ミッションスペシャリストが活躍しています。

1993年に若田光一宇宙飛行士が日本人として初めてミッションスペシャリストに認定され、1996年STS-72ミッションエンデバー号に搭乗し、スペースシャトル船外活動のためのロボットアームの操作を担当しました。

1996年に土井隆雄宇宙飛行士ミッションスペシャリストに認定され、1997年STS-87ミッションコロンビア号に搭乗し、日本人宇宙飛行士として初めての船外活動を実施しました。

1998年に毛利衛宇宙飛行士ミッションスペシャリストに認定され、2000年STS-99エンデバー号に搭乗し、地球観測のミッションデータの取得を担当しました。

2001年に野口聡一宇宙飛行士ミッションスペシャリストに認定され、2005年にコロンビア号の事故後の再開フライトのSTS‐114(ISS組み立てミッションLF1)でディスカバリー号に搭乗し、船外活動ISSの実験装置の取り付けや整備作業を担当しました。

2006年には古川聡星出彰彦山崎直子宇宙飛行士ミッションスペシャリストに認定されました。星出彰彦宇宙飛行士は、2008年のSTS‐124(ISS組み立てミッション1J)でディスカバリー号に搭乗し、日本人で初めてISSのロボットアームを操作して、「きぼう」日本実験棟船内実験室のISSへの取付けや船内実験室の起動などを担当しました。

山崎直子宇宙飛行士は、2010年のSTS-131(国際宇宙ステーション組み立てミッション19A)にミッションスペシャリストとして搭乗し、ロードマスター(物資移送責任者)として物資移送作業全体の取りまとめや、ISSのロボットアームやスペースシャトルのロボットアームの操作などを担当しました。また、ISS第22次/第23次長期滞在クルーとして長期滞在中の野口聡一宇宙飛行士と共にさまざまな共同作業を実施し、ミッションスペシャリストの日本人宇宙飛行士が初めて軌道上に2人同時滞在しました。