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渦巻銀河

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恒星が円盤状に分布し、その円盤面に渦状腕(かじょうわん)と呼ばれる渦巻状のパターンが見られる銀河を渦巻銀河といいます。中でも中心付近に棒状に細長く伸びた構造を持つ銀河をとくに棒渦巻銀河として区別します。私たちの銀河系は、棒渦巻銀河であることが分かっています。他にもアンドロメダ大銀河M51(りょうけん座)などが渦巻銀河の代表格です。

渦巻銀河の構造は円盤部(ディスク)、バルジハローの3つに大別されます。円盤部、とくに渦状腕では若い恒星と星間物質が多く、星間物質から新しい恒星が生み出されています。多くの散開星団やHII領域などの星雲は渦状腕に沿って分布しています。バルジ銀河の中心付近の恒星の分布が円盤の厚さ方向にふくらんだ構造で、円盤部とバルジを取り囲むようにハローが球状に広がっています。

渦巻銀河の中心には太陽の100万倍以上にもおよぶ巨大なブラックホールが存在すると考えられています。渦巻銀河全体はこのブラックホールを中心に回転運動をしています。その回転運動の解析から、数千億個の恒星と星間物質だけでは説明できない質量が存在することが分かってきており、ダークマターではないかと推測されています。

渦状腕と密度波理論

渦状腕の渦巻パターンはどのようにしてできているのでしょう?恒星は銀河中心の周りを回転しています。もし渦状腕のパターンも同じ運動をしているとすると、渦巻きの巻き方は時間が経つにつれて内側ほどきつくなるはずです。しかしそのような銀河は観測されません。これは銀河のでき方についての大きな謎の1つでした。そこで考え出されたのが密度波理論です。この理論によると、恒星や星間物質はそれぞれ独立に楕円軌道を運動しており、たまたま軌道が密集する場所が渦巻きパターンとして見えているというわけです。これは交通渋滞の際に、車の間隔の疎密パターンと個々の車の動きが異なることに似ています。銀河では渦巻きパターンも回転していることが分かっています。

りょうけん座の渦巻銀河M51。「子持ち銀河」と呼ばれています。(c)NASA, ESA, S. Beckwith (STScI), and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA)
りょうけん座の渦巻銀河M51。「子持ち銀河」と呼ばれています。(c)NASA, ESA, S. Beckwith (STScI), and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA)
エリダヌス座の棒渦巻銀河NGC1300。(c)NASA, ESA, and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA) Acknowledgment: P. Knezek (WIYN)
エリダヌス座の棒渦巻銀河NGC1300。(c)NASA, ESA, and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA) Acknowledgment: P. Knezek (WIYN)