JAXA | 宇宙情報センター SPACE INFORMATION CENTER

メニュー

メニュー

ロケットの構造と設計(2)

シェア

関連情報

比推力はロケットの推進剤で決まる

比推力の値は、推進剤の種類や混合比、燃焼圧力、ノズルの構造などによって決まります。たとえば、ある推進剤の推力が500tで、1秒間に消費される量が2tとすると、「比推力」は500(t)÷2(t/秒)=250(秒)となります。この比推力の値が大きい推進剤ほど、ロケットの性能は優れていることになります。比推力は、固体ロケットで250~280秒、液体ロケットが通常300秒であり、とくに推進剤に液体酸素と液体水素を使用する場合は、400秒ぐらいになります。

速度損失を想定して打ち上げに必要な速度を設定

高い比推力と推進剤重量比からロケットを設計しても、実際には目的の軌道へとペイロードを打ち上げることはできません。ロケットが上昇中に受ける空気抵抗や、地球からの重力に逆らって飛行することに伴う速度損失等を見込まなければならないからです。これらの速度損失は、ロケットの最終到達速度のおよそ20%をも占めます。

ロケットに利用される材料

ロケットに利用される材料として、H-IIAロケットを例に紹介しますと、ペイロードを収めるフェアリングや推進剤タンクにはアルミニウム合金が、段間部には炭素系複合材料が利用されています。ほかにも場所によって、炭素繊維強化プラスチックやチタン合金、グラファイト、ケブラーなどが使用されています。エンジン部の材料には、とりわけ高温(約3,000℃)や極低温(液体水素は-250℃)、激しい振動に同時に対応し、さらに精密な加工が容易なことが求められますが、やはりアルミニウム合金などが使用されています。材料の選定においては、個々の材料の特性はもちろん、費用とのバランスも重要な要素です。