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STS-125

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関連情報

分類:スペースシャトル

NASA提供
NASA提供

名称:STS-125
オービタ:アトランティス
打ち上げ国名・機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局NASA
打ち上げ年月日:2009年5月12日
着陸年月日:2009月5月25日
宇宙飛行士:スコット・D・アルトマン/グレゴリー・C・ジョンソン/ジョン・M・グランスフィールド/マイケル・J・マッシミーノ/アンドリュー・J・フューステル/マイケル・T・グッド/K・メーガン・マッカーサー
飛行時間:309時間37分

STS-125は、ハッブル宇宙望遠鏡を修理する最後のミッションです。ハッブル宇宙望遠鏡を修理し、新しい広角カメラと、宇宙起源を調べるスペクトログラフを取り付けました。ジャイロスコープとバッテリーを交換し、新しい断熱パネルを取り付けました。この修理により、ハッブルの観測寿命は2014年まで延びました。
ハッブルの新しい広角カメラは、可視光に加え、紫外線や赤外線でも観測できます。原始星の観測に威力を発揮すると期待されています。宇宙の起源を調べるためのスペクトログラフは、宇宙の大規模構造や、生命に欠かせない炭素を生み出した恒星の化学進化について研究することを目的としています。
このミッションでは、アトランティスに危険が及ぶ可能性があったので、エンデバーが救援用として待機していました。また、ミッション終了後の空き時間に、クルーは宇宙からオバマ大統領と会話を交わしています。

1.どんな形をして、どんな性能を持っているの?
アトランティスは、液体燃料ロケットエンジン(メインエンジン)が付いたオービタ(軌道船)と呼ばれる有人宇宙船と固体燃料ロケット2基、液体燃料・酸化剤の外部タンクからなっています。オービタの長さは37m、高さ17m、重さ85トンです。外部タンクは使い捨てですが、オービタとブースタロケットはくりかえし使われます。

2.打ち上げや飛行の順序はどうなっているの?
外部タンクの液体燃料・酸化剤を使って、オービタのメインエンジンに点火、それと固体ロケットの噴射で打ち上げます。約2分後に、燃料の燃えつきた固体ロケットが切り離され、パラシュートで落下します。約8分後、高度約150kmに達したとき外部タンクが切り離され、オービタは軌道修正用エンジンで地球周回軌道に乗ります。オービタが地球に戻るときは、グライダーのように滑空しながら着陸します。

3.宇宙飛行の目的は?
ハッブル宇宙望遠鏡を修理し、銀河の進化ダークマターダークエネルギーを調べる新しい広角カメラ3と、ハッブルでは最も感度の高い、紫外線観測で宇宙起源を調べるスペクトログラフを取り付けました。また、ハッブルにもともと搭載され、2007年に停止していた観測用の高度カメラを修理しました。さらに、2004年に使えなくなっていた望遠鏡のイメージスペクトログラフを修理し、惑星や彗星、恒星、銀河の情報を供給できるようにしました。コマンドとデータを扱う科学機器は、2008年9月に故障していたものを交換しました。望遠鏡のターゲットを探し固定するのに使う3つのセンサーの一つである、高感度ガイダンスセンサー2を交換しました。速度センサーユニットの6つのジャイロスコープを新しくし、太陽から陰になって太陽電池が使えないときに活躍するバッテリーモジュールユニットを交換しました。

4.宇宙でどんな活動をし、どのような成果をおさめたの?
ハッブル宇宙望遠鏡を宇宙空間で捕まえ、修理するのに、飛行3日目から9日目までを費やし、5日間の船外活動を行いました。修理の際、宇宙空間でハッブルに近づき、スペースシャトルのロボットアームで捕まえ、静かにペイロードベイの回転台に据え付けました。
最初の船外活動で、408㎏もある新しい広角カメラ3を取り付け、壊れていたコマンドとデータを扱う科学機器を取り換え、ソフトキャプチャーメカニズムを取り付け、3つのキットを加えました。活動時間は7時間20分でした。
2回目の船外活動で、2つのジャイロスコープを含む3つの速度センサーすべてを取り換えました。208㎏もあるバッテリーモジュールユニットも交換しました。活動時間は7時間56分でした。
3回目の船外活動で、宇宙起源を調べるスペクトログラフを取り付けました。また、観測用の高度なカメラを修理しました。活動時間は6時間36分でした。
4回目の船外活動で、このミッションのために開発された特別な道具を使って、ハッブルのイメージスペクトログラフ内にある電源供給ボードを交換しました。活動時間は8時間2分でした。
5回目の船外活動で、ハッブルのもう一つの208㎏のバッテリーモジュールユニットを交換しました。ガイダンスセンサー2を動かして取り換えました。望遠鏡の外側の3つのベイにある新しい覆いを取り付けました。活動時間は7時間2分でした。
これら一連の船外活動が行われた後、ハッブル宇宙望遠鏡の観測能力は改善され、寿命も延びました。