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超新星

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古代から観測されてきた超新星

突然明るく輝きだすことからその名がつけられた超新星ですが、新しい星が生まれたのではなく、逆に星の一生の最後の姿であることが研究から明らかになっています。しかしこのようなことが分かるずっと以前、古代中国や平安期の日本などでも突然現れる「客星」として歴史書などに記されています。日本では藤原定家が記した『明月記』に、西暦1006年や1054年に出現した超新星の記録が残されており、超新星の研究に重要な役割を果たしています。超新星は1つの銀河でおよそ100年に1つの割合で出現すると考えられていますが、私たちの銀河系内では1604年に出現したのが観測されて以来、確認されていません。銀河系中心の向こう側などで発生したために、たくさんの星間物質に隠されてしまって見えなかったのではないかとも考えられています。一方で、私たちの銀河系のすぐ隣にある大マゼラン雲では、1987年に超新星1987Aが出現しました。大マゼラン雲は南天の天体なので日本から見ることはできませんでしたが、東京大学の小柴昌俊名誉教授はこの超新星爆発で発生したニュートリノを検出しニュートリノ天文学を切り開いた功績が認められ、2002年のノーベル物理学賞を受賞しました。

距離の物差しになる超新星

大質量星の一生の最後に起きる超新星爆発とは違った仕組みで起きる超新星もあります。Ia型超新星と呼ばれるもので、白色矮星と巨星の連星系で起きます。巨星と白色矮星が近い位置をお互いに回りあっている場合、巨星がふくらむにつれて外側のガスが白色矮星の方向に流れ込んでいきます。こうして白色矮星にガスが降り積もり、太陽質量の1.4倍ほどになった時に白色矮星がつぶれはじめ、その中心部の密度と温度が上がって炭素や酸素の核融合反応が急激に進みます。この反応によって白色矮星は爆発し、超新星爆発として観測されるのです。この爆発は明るさがほとんど一定であると考えられているため、距離を測る物差しとして使われます。遠くのものほど暗く見えるので、遠くの銀河でこのタイプの超新星爆発が発生した場合、その超新星の明るさを測ることでその銀河までの距離を求めることができるのです。

巨星(左下)から白色矮星(右上)に向かってガスが流れ込んでいる様子を示したイラスト。白色矮星の周りには円盤状にガスがたまっており、そこから白色矮星にガスが降り積もっていくと考えられています。 (c) STScI
巨星(左下)から白色矮星(右上)に向かってガスが流れ込んでいる様子を示したイラスト。白色矮星の周りには円盤状にガスがたまっており、そこから白色矮星にガスが降り積もっていくと考えられています。 (c) STScI