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超新星残骸

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質量の大きい星の一生の最期を飾る超新星爆発。その後に残る天体が超新星残骸です。これは超新星爆発の膨大なエネルギーが周辺の星間ガスに衝撃波を与え、光を放つものです。衝撃波はほぼ球殻状に広がるので球対称な形状が見られることが多いのですが、中には網状や非常に複雑な構造を示すものもあります。次第に膨張しているため、年齢が古いものほど大きな構造として観測されます。

おうし座の超新星残骸M1。「かに星雲」という愛称がつけられています。 (c)国立天文台
おうし座の超新星残骸M1。「かに星雲」という愛称がつけられています。 (c)国立天文台

高速で広がる超新星残骸

超新星爆発が起きると、星を作っていたガスは宇宙空間に飛び散っていきます。これは超新星残骸と呼ばれ、1054年に出現した超新星の残骸であるおうし座かに星雲が有名です。かに星雲は出現から約1,000年経った超新星残骸ですが、現在の大きさは10光年に達しています。かに星雲がふくらんでいく速度をこれらの数字から単純に見積もると、秒速3,000kmとなります。超新星残骸はこのように速い速度で広がっていき、数万年程度で周囲の星間ガスと同化していくと考えられています。はくちょう座の網状星雲やオリオン座バーナードループなどは、超新星残骸の一部が広がって網やひものように見えているもので、星間ガスにとけこんでいく一歩手前の姿といえるでしょう。これらは爆発から長い時間が経っているため、直径が100~300光年にまで広がっています。

すばる望遠鏡が撮影したかに星雲。 (c) 国立天文台、すばる望遠鏡
すばる望遠鏡が撮影したかに星雲。 (c) 国立天文台、すばる望遠鏡

電波で見る超新星残骸

超新星残骸は可視光だけでなく、X線や電波などさまざまな電磁波を出しています。星間物質に吸収されにくい電波を使った観測では、可視光で見えない超新星残骸が数多く見つかっています。私たちの銀河系の中心部には非常に大量の星間物質が集まっていて超新星爆発を起こすような星も活発に作られているのですが、この領域を電波で観測するとたしかに数多くの超新星残骸が見つかります。これらの超新星残骸の大きさや広がり方を調べることで、銀河系中心部でこれまでにどのような星形成が起きてきたのかを知ることができます。

電波で観測した銀河系中心部。丸い形をした超新星残骸が何個も写し出されています。 (c) Image courtesy of NRAO/AUI and N.E. Kassim, Naval Research Laboratory
電波で観測した銀河系中心部。丸い形をした超新星残骸が何個も写し出されています。 (c) Image courtesy of NRAO/AUI and N.E. Kassim, Naval Research Laboratory