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シンコム2号

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関連情報

分類:人工衛星
名称:シンコム2号/Syncom2
小分類:通信放送衛星
開発機関・会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
運用機関・会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:1963年7月23日
打ち上げ国名・機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げロケット:ソー/デルタ
打ち上げ場所:ケープカナベラル空軍基地
国際標識番号:1963031A

シンコム2号は、世界で最初の静止衛星です。シンコムが打ち上げられた頃、人工衛星を商業的に使おうという試みが、ようやく始まっていました。その最有力候補とされていたのが通信衛星でした。電話やテレビの音声と映像を、それまでの海底電線ではなく、衛星を使って中継しようというのです。ただし、まっすぐに進む電波を中継するには、いくつかの方法が考えられました。
経済的にみると、高度約1万kmと比較的低い軌道に衛星をいくつも置く方式が有利と考えられ、NASAでは、気球状の巨大な衛星に電波を直接反射させるエコー計画や、リレー計画が進められていました。また、民間でもアメリカ電信電話会社(AT&T)によって、ほぼ同じ軌道のテルスター衛星が打ち上げ実験に入り、世界最初の宇宙テレビ中継が実現されていました。
こうした中高度通信衛星に対して、シンコムは、地球と同じ周期で公転するため、地上からは静止してみえる静止軌道−−地球同期(ジオシンクロナス)軌道を採用していました。中軌道の衛星の場合、当時の技術水準では、空を横切る衛星を追いかけて、大きなアンテナを常に動かしてやる必要がありましたが、静止軌道の場合、その必要もない上に、極地近くをのぞく全地球上を3個の衛星でカバーできるのです。ただし、同じ能力のロケットを使っても、静止軌道には低軌道の場合の数分の1の重さしか運ぶことができませんし、静止軌道に移行するまでのコントロールには高い技術が必要とされます。
事実、1963年2月14日に打ち上げられたシンコム1号は、電気系統の故障のために、1日で連絡を絶ってしまいました。
5か月後に打ち上げられた2号は、33度と大きな軌道傾斜となったため、メキシコ沖の大西洋上空を中心に、地上から見ると8の字状に動く不完全な静止軌道となったものの、電話の中継実験に成功しています。
同じ年の7月23日に打ち上げられたシンコム3号は、太平洋の日付け変更線上空に定置され、翌年の東京オリンピックの試合をアメリカへと中継することにも成功しました。
こうした成功をきっかけとして、1965年から打ち上げがはじまった商業通信衛星(インテルサット)には、静止軌道が採用されることになったのです。

1.どんな形をして、どんな性能を持っているの?
シンコムは円筒形で、1〜3号ともほぼ同じ形状をしています。2号の場合、直径71cm、全長39.4cmで、軌道修正用燃料を含む全重量は65.8kgです。

2.どんな目的に使用されたの?
電話や、テレビ音声・映像の中継を行ないました。電波信号をいったん受け取って、データをたくわえてから再発信できるトランスポンダ(通信中継器)を2基そなえていて、電話回線300本を処理できる能力がありました。

3.宇宙でどのようなことをし、今はどうなっているの?
静止軌道通信衛星の有効性を証明し、通信衛星の時代への道を切り開きました。

4.このほかに、同シリーズでどんな機種があるの?
シンコム1号(失敗)とシンコム3号があります。

5.地球を回る軌道は?
遠地点35,797km、近地点35,785km、軌道傾斜33.1度の地球同期軌道です。