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軌道の種類

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関連情報

形状(離心率)による区分

円軌道
地表からの高度が一定、すなわち離心率がゼロで、円周上を周回する軌道です。

楕円軌道
離心率がゼロより大きく1より小さい軌道、すなわち地表からの高度が軌道上の位置によって変化します。軌道の形状は楕円形です。

静止トランスファー軌道(Geostationary Transfer Orbit:GTO)・・・近地点が低軌道で、遠地点が静止軌道上にある楕円軌道。

モルニア軌道・・・軌道傾斜角が63.4度で、周期が地球の自転周期の半分である楕円軌道。
国全体が高緯度に位置する旧ソ連(現ロシア)では、静止衛星は仰角が低くなる弱点があるため、高緯度地域でも高仰角で長く留まることで安定した通信が可能な通信衛星モルニアが開発され、軌道もモルニア軌道と言われるようになりました。

ツンドラ軌道・・・軌道傾斜角が63.4度で、周期が地球の自転周期と同じ楕円軌道。

準天頂軌道・・・軌道傾斜角と離心率を持たせることで、特定の一地域の上空に長時間留まる軌道。
JAXAの準天頂衛星「みちびき」は、離心率約0.1で、軌道傾斜角約45度、周期が地球の自転周期(約23時間56分)と同じ楕円軌道。「みちびき」の場合、3つの軌道面に同一軌道の衛星を各1機配置することで、8時間ごとに次から次へと交互に日本上空に現れます。

参考:8の字を描く準天頂軌道
準天頂衛星の軌道は、人工衛星地球の自転周期と同じ公転周期で1日に1回、地球のまわりを回って、また、もとの地表面上空にもどってくる「同期軌道」のひとつで、軌道を斜めに傾けて特定の地域の上空に長時間滞在できる軌道です。準天頂衛星の軌道を、地球を止めた状態で見てみると、人工衛星が8の字を描くように動いているように見えます。

通常の静止衛星は赤道上に位置しますが、軌道が斜めに傾いているので、地球の自転とともに人工衛星も少しずつ角度を変え、南北に移動していきます。1機の人工衛星が日本の真上に滞在できる時間は7~9時間程度です。

赤道に対して軌道を傾けて、さらに楕円に(離心率を大きく)して人工衛星地球から一番離れる位置を北半球の日本付近の上空にし、非対称の8の字型や涙型の軌道を描くことで、特定の地域上空の滞在時間を長くすることができます。

軌道の大きさ(高度)による区分

低軌道(Low Earth Orbit:LEO)・・・高度2,000km以下の地球周回軌道

中軌道(Medium Earth Orbit:MEO)・・・高度2,000kmから地球同期軌道(約36,000km)までの地球周回軌道

高軌道(High Earth Orbit:HEO)・・・地球同期軌道(約36,000km)より外の地球周回軌道

地球との相関関係(周期性)による区分

回帰軌道
人工衛星の1日あたりの周回数がちょうど整数(N)になる軌道。地球が1回転する間に、衛星が整数回地球をまわり、次の日の同じ時刻に、同じ地点上空に再び飛来する軌道。回帰軌道は、特定の地域を繰り返し観測する場合に適しています。また、通信分野では、楕円軌道で説明した「モルニア軌道」が回帰数=2(1日に地球を2周する)の回帰軌道です。

同期軌道・・・回帰軌道の中で、特に衛星が約1日で1周回する軌道です。

静止軌道(Geostationary Earth Orbit:GEO)・・・同期軌道内で、更に軌道傾斜角および離心率ともにゼロの場合をいいます。地上の観測者からは衛星が止まっているように見えることから「静止軌道」といわれます。通信衛星、放送衛星、気象衛星など、我々の生活に最も身近な衛星に採用されている軌道です。

準回帰軌道
衛星が1日のうちに地球周辺を何度か周回し、数日後に元の地表面上空に飛来する軌道。全地球をくまなく、数日~数10日毎に観測する必要がある地球観測衛星に多く採用されています。

太陽同期軌道
地球太陽の周り1回転する間に、衛星の軌道面も1回転する軌道。すなわち、衛星の軌道面に入射する太陽光の角度が同じになる軌道。極軌道に近く、赤道を常に同じ現地時刻で通過する軌道。同一条件化での地球表面の観測が可能となる。

太陽同期準回帰軌道
太陽同期で、かつ準回帰性を有する軌道。多くの地球観測衛星で採用されています。

1日に地球を何周も回り、数日後に定期的に元の地表面上空にもどってくる軌道です。地球観測衛星「ランドサット」も近地点約680km、遠地点約700km、周期98.5分で、1日に地球を15周し、16日後にはもとの地表面上空にもどってきます。この場合、「回帰日数16日の準回帰軌道」といいます。

また、この軌道では繰り返し観測できる時刻を一定時刻に定めることもできます。通常、「降交点通過時刻」で規定します。衛星が北極側から南極方向に向けて飛行する時にその地方を通過する時刻を言います。午前中の場合、例えば、降交点通過時刻10時30分と言えば、この衛星は、世界中のどの地方であっても北から南向きに通過する時には、それぞれの地方での時刻(ローカルタイム)の午前10時30分となることを意味します。午後3時の時間帯の観測や、ちょうど夜明けと夕暮れ時を常に飛行する「トワイライト軌道」も可能です。更に、このような地球観測衛星を複数機編隊飛行させて、同一地点を数分間隔で次々と観測するA-Trainと命名された連続観測も行われています。

地球観測衛星の編隊飛行「A-Train」(画像提供:NASA)
地球観測衛星の編隊飛行「A-Train」(画像提供:NASA)